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【ナビスコ:川崎F×千葉】 新しい希望の星 | | このエントリーを含むはてなブックマーク |

■ グループリーグ第1戦 

ナビスコカップのグループリーグの第1節。昨シーズン準優勝の川崎フロンターレはホームの等々力でジェフ千葉と対戦。悲願の初タイトルに向けて幸先のいいスタートを切りたいところではあるが、日本代表でGK川島、MF中村憲、MF山岸の3人を欠き、さらにFWフッキも怪我のため欠場。<3−5−2>で、GK植草。DF井川・寺田・伊藤。MF養父・谷口・森・村上・大橋。FWジュニーニョと我那覇。FW鄭大世はベンチスタート。

一方の千葉も日本代表でFW巻を欠く。GK立石。DF松本・結城・ボスナー・斎藤・坂本。MF下村・工藤・谷澤。2トップで青木と金澤。<5−3−2>に近い布陣である。

■ 攻め込むフロンターレだったが・・・

試合は、シュート数で「21−7」、CKの本数で「20−4」と川崎Fが圧倒したが、千葉のカウンターの前に2失点を喫して0対2で敗戦。これで川崎Fはリーグ戦と合わせて3試合を終えて、まだ勝利が無い。

川崎Fは自慢の3トップを封印し、2トップ+トップ下というシステムに変更。FWジュニーニョ、FW我那覇、MF大橋の新トライアングルが十分に機能した。シーズン当初から3トップに変更した弊害として、中盤と前線のつなぎ役が不在で前後分断のサッカーになっていたが、バイタルエリアでMF大橋がうまくボールを受けて接着剤の役割を果たした。

川崎Fとしては、昨シーズンまでのやり方である2トップ+トップ下に戻したとしたら、それなりに自分たちのペースで試合が展開できる、ということを確認できたことは1つの収穫だった。3トップがなかなか機能しない状況でひとまず3トップを封印して、しばらくは昨シーズンまでの戦い方に戻すという選択肢も有りである。

ただ、やはりノーゴールに終わったことで失いつつあるチーム内の自信を取り戻すことはできなかった。戦い方は悪くなくチャンスの数も多かったが、攻め込んでいながらゴールを割ることはできず、嫌なムードを払しょくできなかった。

■ フッキをどう生かすか?

この試合はFWフッキが怪我で欠場したが、なんだかんだ言ってもFWフッキの個人能力の高さには疑いようはない。無駄打ちが目立つのは事実だが、リーグ戦の2試合を終えて放ったシュート数はダントツ1位の17本である。(シュート本数の第2位はマルキーニョス(鹿島)で10本。)

川崎Fにとっては、そのFWフッキをどう生かすかが当面の課題となるが、彼の才能と周囲の選手の多彩な能力を考えると、いずれは、きちんとチーム内でフィットして破壊的な攻撃力をもつチームの主役となることは間違いないだろう。ポイントは、いかに短期間でFWフッキの個性を殺すことなく、チームの一員としても機能させるかであり、フィットさせるまでに長引くようだと悲願のタイトルが遠のくだろう。

■ 的中したクゼ采配

千葉は前半から川崎Fの鋭い攻撃の前に防戦一方の展開となったが、後半から出場したMF米倉が
1ゴール1アシストの活躍でクゼ新監督に初勝利をプレゼントした。後半から出場したMF米倉とMF中島がともにゴールを挙げて、クゼ監督の采配が的中した形となった。

新監督のクゼ氏は相当なリアリストのようで、リーグ戦の第1節のG大阪戦と同様に、この川崎F戦でも守備に人数をかけた守備的な戦いを見せた。やや相手のボールホルダーに対するプレッシャーが弱い点が気になるが、DFボスナーを中心としたディフェンスラインの集中力は見事で、ハイボールに対しても強さを見せる。

監督就任当初は、「攻撃的なチームを作る。」と明言していたクゼ氏だが、ここまでは攻撃的な部分で良さは十分に発揮されていないが、まず基盤となる守備組織を作って、次に攻撃の構築に進むという地道な土台作りは納得できるものである。

■ プラスアルファをもたらす2人

攻撃陣では負傷で戦線離脱中のFWレイナウドと新外国人のMFフルコビッチという2人のタレントが加わったときにどういう変化を見せるのかは興味深い。FWレイナウドはキープ力とパス出しに定評のある選手であり、FW巻の近くで巻をサポートできる選手である。

また、MFフルコビッチは、現状では左ボランチでの起用が有力視されているが、中盤でなかなかタメの作れないチーム状況で、しっかりとボールを保持できる選手であるとしたら、大きな戦力となるだろう。

■ 新しい希望の星

この試合で1ゴール1アシストをマークしたのが、千葉の19歳のMF米倉恒貴。後半から出場し、得点シーン以外ではそれほど目立ったわけではないが、劣性の中で2つの大きな仕事を果たしたことは評価できる。

MF米倉は八千代高校出身。北京五輪代表のアメリカ遠征でゴールを量産した磐田のFW山崎と同学年で冬の選手権でチームをベスト4に導いた選手である。今シーズンは、八千代高校の先輩でもある羽生直剛のつけていた背番号「22」を背負っている。

千葉の中盤は日本代表クラスがそろって退団し、横一線というポジションが少なくないが、そんな中でMF米倉が強烈にアピールを見せた。若い選手は、短期間に予期せぬ急成長を見せることがある。その土壌はある。


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