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【大宮×新潟】 覚醒するペドロ・ジュニオール | | このエントリーを含むはてなブックマーク |

■ 開幕カード その8

前山形監督の樋口氏を新監督に迎えた大宮アルディージャが、アルビレックス新潟と対戦。大宮のホームのナック5スタジアムはソールドアウト。スタジアムは両チームのチームカラーであるオレンジ色に染まった。

大宮は<4−4−2>。GK江角。DF田中・冨田・レアンドロ・波戸。MF小林大・小林慶・片岡・藤本。2トップで吉原とペドロ・ジュニオール。MF内田、MF金澤、FWデニス・マルケスはベンチスタート。

対する新潟も<4−4−2>。GK北野。DF内田潤・千代反田・永田・松尾。MF千葉・本間・ダヴィ・寺川。2トップでアレサンドロと矢野貴章。

■ ペドロ・ジュニオールの活躍

序盤は新潟もビッグチャンスを作る。MF千葉のミドルシュートやMFダヴィの左足のシュートがきわどいコースを通過する。しかしながら、前半25分に大宮のFWペドロ・ジュニオールが素晴らしい個人技から左足で豪快に決めて先制すると、さらに前半のロスタイムにもFWペドロ・ジュニオールの突破からMF小林大が押し込んで2対0と突き放す。

後半に新潟はFW矢野が力強いプレーを見せてチームを引っ張るが、大宮のGK江角のファインセーブもあって、最後までゴールを奪うことはできなかった。結局、攻守ともに新潟を上回った大宮が2対0で勝利。NAC5スタジアムで記念すべき初勝利を挙げた。

■ モデルチェンジした大宮

樋口監督を新監督に迎えた大宮は、昨シーズンまでのイメージを覆す素晴らしいサッカーを見せた。もともと山形の監督時代に、チーム作りにおいては抜群の手腕を発揮した樋口監督なので特段の不思議はないが、昨シーズンまでの守備的なイメージのサッカーとは違って、主体的で連動性あふれる見事なサッカーを披露した。

もともと中盤には、MF小林大、MF小林慶、MF藤本とテクニックのある選手が集まっていたが、なかなか思い切ったサッカーができずにジレンマの残るシーズンが続いていたが、たった1試合とはいえ、大きくモデルチェンジした大宮に対しては、今後、注目せざる得ない。

大宮のサポーターも新しいスタイルのサッカーを楽しんでいるようで、素晴らしいスタジアムで素晴らしい雰囲気の中で試合が進行していった。

■ 覚醒するペドロ・ジュニオール

中でもFWペドロ・ジュニオールの働きは出色だった。1ゴール1アシストという結果以上に、力強くスピードあふれるプレーに、驚かされた。昨シーズンの後半にプレーした時も、その才能の片鱗は見せていたが、ここまで化けるとは想像できなかった。

J1に昇格してから、ずっとストライカー不在に苦しんでいた大宮にとっては、待望のエースストライカーの誕生であり、怪我なくシーズンを送ることができれば、15ゴール以上は確実といえる。新しく10番を背負うことになったデニス・マルケスをベンチに追いやったのも納得である。絶対的なフィニッシャーとなりうるエースの誕生により、大宮のサッカーは大きく変貌するだろう。

■ 躍動する両サイド

大宮の良化については、両サイドバックの動きに顕著に表れた。右の田中輝和は裏のスペースを気にすることなく思い切って攻撃に参加しチャンス拡大に寄与し、左の波戸はタイミングのいい攻撃参加と堅実なプレーで対面した新潟のDF内田を封じ込めた。

途中出場の新人FW土岐田や横浜FCから加入したMF内田智也のアグレッシブなプレーも印象的で、チーム全体に監督の意図が浸透していることをうかがわせた。

■ エースとしての風格が出てきた矢野

一方の新潟は、立ち上がりのチャンスに決め切れなかったのが全てだった。大宮の出来が良かったこともあって、劣勢の展開だったことは否めない。

そんななかで希望は日本代表のFW矢野のプレー。冨田とレアンドロという大宮自慢のCBコンビに対してまったく引けを取らず、むしろ、試合を通して主導権を握り続けた。空中戦における抜群のバランス感覚、ストライドの大きなドリブル、しなやかな身のこなし方は、185cmの選手としては出色である。

FWエジミウソンが浦和に移籍したことはチーム全体で考えると大きな痛手だが、矢野個人に視点を向けると、好都合だったかもしれない。シーズンで20ゴールは確実なエジミウソンがいれば、どうしてもその引き立て役にならざる得ないが、パートナーが変わったことで、より自己主張が出来るようになった。ノルマは二桁ゴールであるが、もっと上の数字も期待できる。

■ 新戦力の2人

新潟で注目された新外国籍選手のFWアレッサンドロとMFダヴィのプレーは悪くなかった。ともにチームの流れに乗った状態でプレーできる選手のようで、持ちすぎたり立ち止まったりするタイプの選手ではないようだ。評判通り、新潟のサッカーに合致しそうなプレースタイルである。

特に、MFダヴィの左足からは柔らかいパスが再三にわたって繰り出されていて、左サイドの起点として大いに力を発揮しそうだ。ただ、FWレアンドロについては前任者のエジミウソンほど、独力で問題を解決する能力はないようだ。

この2人がかみ合うと、昨シーズン以上の攻撃力になるかもしれない。ただ、フィットするのに時間がかかると、苦しいシーズンになるだろう。


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