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【鹿島×札幌】 自信を失うJ2王者 | | このエントリーを含むはてなブックマーク |

■ 開幕カード その2

昨年のJ1王者の鹿島アントラーズとJ2王者のコンサドーレ札幌の対戦。札幌は2002年以来、6年ぶりのJ1の舞台である。

次の水曜日にタイのバンコクでの試合(ACL)を控える鹿島は、<4−4−2>。GK曽ヶ端。DF内田・中後・伊野波・新井場。MF小笠原・青木・本山・野沢。FWマルキーニョス・田代。ゼロックスで退場処分を受けた、DF大岩とDF岩政は出場停止。

対する札幌は、<4−4−2>。GK佐藤。DF鄭・吉弘・坪内・。MF芳賀・マーカス・西・砂川。FWはダヴィと中山。GK高木、DF曽田は怪我のためベンチ外。新外国人のMFクライトンはベンチスタート。

■ 終わってみれば圧勝

試合は、前半は札幌が健闘を見せる。鹿島のDF大岩とDF岩政の両CBが出場停止でDFラインに高さの無い弱点をついて、FWダヴィとDF中山にロングボールを当てて押し上げるサッカーを展開。サイドからのクロスに対しても優位性を発揮した。

対する鹿島は、前半は札幌のプレスに手こずって、なかなか攻撃が機能しなかった。中盤でボールを失うシーンも目立ち、カウンターを食らうこともあった。

しかしながら、後半に入ると鹿島が自力を発揮する。2度のPKを失敗するミスもあったが、DF新井場が連続でゴールを決めると、さらにFWマルキーニョスとFW佐々木も追加点を挙げて4対0。先制ゴールを奪うまでは苦しんだが、最後はFWマルキーニョスらをACLを見据えて交代させるなど、余裕をもって試合を終えた。

■ 試合をコントロールした小笠原と本山

鹿島は2人のCBを欠く状況で前半は苦しんだが、後半に入るとMF小笠原とMF本山が試合をコントロールし、札幌の得意とするゾーンディフェンスを攻略し、ゴールラッシュに結びつけた。PKを2度失敗し、FW田代やMF野沢がチャンスシーンを外すなど課題も残ったが、もっと点差が付いていてもいいくらいチーム力の差は明らかだった。

ゼロックスから好調だったMF本山は往年のドリブルの切れが復活気配で、DFの間をすり抜けていく軽快な突破をたびたび披露し、MF小笠原は精度の高いキックと人に強い守備で中盤を完全に制した。札幌のDFラインと中盤の間に出来るスペースをうまく活用し、後半は札幌に反撃の余地すら与えなかった。

■ 一段上のプレーが求められる田代と内田

東アジア選手権で日本代表の一員として3試合すべてに先発出場したFW田代とDF内田。この試合は、極端に出来が悪かったわけではないが、代表選手としてはいま一つ物足りない内容だった。

昨シーズンまではともに、「期待の若手」にカテゴライズされる選手だったが、Aマッチに出場し経験を積んだことで、代表選手として毎試合、高いレベルのプレーを要求されることになる。今後、さらに周囲の目が厳しくなる中で、どれだけのプレーができるかに注目したい。

■ CB不在の状況で・・・

鹿島はボランチが本職の伊野波と中後をセンターバックで起用した。緊急事態でその影響が心配されたが、1試合を通して破たんなくプレーした。ボランチに入ったMF青木との連携も柔軟にこなすことができていて、DF伊野波が攻撃に参加した時にMF青木がスペースをカバーする作業もできていた。

ただ、186cmのFW中山と185cmのFWダヴィとの空中戦では劣勢で、本職のCBとは見劣りすることは否めない。シーズン前にDFファボン」が退団したこともあって、CBのサブは極端に薄くなっている。ACLを戦うには不十分ではないかと思われる。

■ 横浜FCの二の舞???

一方の札幌は、前半こそ、鹿島のDFラインに高さが欠けていることを逆手に互角に近い戦いを見せたが、後半に先制点を奪われてからは、一方的な展開となって、決定的なチャンスすら作れなかった。得点力の無いチームであるため反発力が弱いのは否めないが、リードを奪われた後に集中が切れてしまった点はいただけない。

昨シーズンから継続して、守備のときに3ラインを形成する戦術で戦っていくことをキャンプから徹底してきたはずだが、鹿島相手とはいえ、開幕から自慢の守備が崩れてしまっては、今後に向けて大きな不安要素になったといえる。J2王者は失意の開幕となった。

同じような守備重視で戦ってきた昨シーズンの横浜FCは、開幕3戦目で川崎Fに0対6で完敗し、J2で築いた自信を失ってしまった。ここから、立て直すことができるか、残留に向けて最も重要なポイントになる。

■ 札幌に求めたい思い切りの良さ

これが三浦監督のスタイルとはいえ、あまりにも守備的な戦いに終始し、コンサドーレ札幌の良さは、何ひとつ発揮されなかった。レベルの劣るJ2であれば、辛抱強く戦っていれば、成績が残すことができたかもしれないが、全てのポジションにおいて力の差がある鹿島相手に90分間、ミスなく、失点をゼロに抑えることは不可能に近い。

スタメンで出場した20歳のMF西は攻撃的な良さを発揮することなく前半で退き、代わって後半から出場した20歳のMF藤田も守備的なタスクをこなすだけに終わった。後半に途中出場した19歳のMF岡本も同様であった。

21歳のFW石井も含めて、今の札幌には攻撃面で優れた才能をもつ若手選手が溢れていて、その集合体としてもっと魅力的なサッカーが出来てもおかしくない。失うものはないはずであるから、思い切りのいいコンサドーレらしいサッカーを見せてほしい。このままでは宝の持ち腐れである。


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