アルビレックスの成功例に見る「サポーターの高齢化」はむしろ歓迎すべきことだという思い
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■ サポーターについての報告書
JリーグがまとめたJのサポーターに関する報告書を見ていると、なかなか興味深い。(→ 報告書)
今年の報告書のキーワードに挙げられるのは、「リピーターの増加」と「サポーターの高齢化」の2つである。メディアに取り上げられたときにも、「全体的な観客動員数は増えているが、リピーターが増えていて、サポーターの高齢化も進んでいるため、未来は決して明るくない。」という論調が多かった。しかしながら、その意見にはどうにも違和感を感じる。
むしろ、サポーターの平均年齢の増加は大いに歓迎したいと感じるのである。
■ アルビレックスのケース
その資料を読むと、18歳以下のサポーターの少なさは非常に気がかりな点ではあるが、(そんな中で、18歳以下のパーセンテージが10%をオーバーするガンバ大阪とアビスパ福岡の数字は素晴らしい。)50歳以上の人が占めるパーセンテージにクラブの特徴が現われているようで興味深い。
以前、味の素スタジアムに、FC東京とアルビレックス新潟の試合を観戦しにいった時、東京駅に大挙、押しかけていたオレンジ色のユニフォームを着たおばちゃん集団のことを忘れることはできない。 (そのときの記事)
Jの報告書を見ると、ビッグスワンの観客の平均年齢は、全31チーム中第5位である。新潟の平均観客動員はリーグ2位であって、アルビレックスは、新潟にアルビレオが出来るまで、どう考えてもサッカーとは無縁の生活を送ってきた彼女たちを取り込むことに成功した。
確かに、この人たちの存在は、ビッグスワンの観客の平均年齢を引き上げている要因になっている。しかし、そこに何かしらの問題は感じられない。クラブの未来を考えると、スタジアムのサポーターの平均年齢が低いクラブの方が安定していて発展性が見込めると考えられなくもないが、多様な年代のサポーターが集まる「ビッグスワン」と「アルビレックス新潟」には、年齢層に偏りがあるクラブよりもずっと、プロサッカークラブとしての深みを感じるのである。
■ 高齢化歓迎
現在、50歳以上の人というと、Jリーグが誕生した当時、すでに35歳以上だった計算になる。 この人たちは、それまでの人生の大部分でサッカーとは無縁の生活を送っていた人たちであって、彼らあるいは彼女らを取り込むことは、若者を取り込む以上に容易ではなかったと考えられる。 スタジアムの高齢化はそのクラブが地域社会から認められた証の1つともいえる。
50歳以上の観客のパーセンテージが高いのは、コンサドーレ札幌、大分トリニータ、清水エスパルス、湘南ベルマーレ、ジュビロ磐田、アルビレックス新潟の6チーム。これらのクラブ以外でも、もっと50歳以上の方々をスタジアムに集められるようになれば、日本のスタジアムはもっと成熟して、サッカーの持つ文化的な価値を高めることになるだろう。
※ 各クラブのホームゲームに集まったサポーターの平均年齢と18歳以下ならびに50歳以上のサポーターの占める割合
| 平均年齢 | 18歳以下の割合 | 50歳以上の割合 | |
| 鹿島アントラーズ | 35.3歳 | 4.7% | 14.8% |
| 浦和レッズ | 34.8歳 | 3.9% | 5.7% |
| 大宮アルディージャ | 38.5歳 | 1.8% | 15.0% |
| ジェフ千葉 | 33.9歳 | 6.8% | 9.4% |
| 柏レイソル | 35.3歳 | 4.3% | 11.7% |
| FC東京 | 34.0歳 | 5.8% | 6.4% |
| 川崎フロンターレ | 35.4歳 | 8.0% | 11.6% |
| 横浜Fマリノス | 35.2歳 | 5.3% | 11.2% |
| 横浜FC | 36.1歳 | 4.4% | 10.7% |
| ヴァンフォーレ甲府 | 36.6歳 | 6.5% | 13,6% |
| アルビレックス新潟 | 40.0歳 | 7.0% | 21.4% |
| 清水エスパルス | 40.7歳 | 4.3% | 25.6% |
| ジュビロ磐田 | 39.9歳 | 6.5% | 24.1% |
| 名古屋グランパス | 37.2歳 | 3.9% | 9.8% |
| ガンバ大阪 | 32.1歳 | 11.5% | 7.6% |
| ヴィッセル神戸 | 36.4歳 | 4.4% | 11.6% |
| サンフレッチェ広島 | 36.1歳 | 7.8% | 12.9% |
| 大分トリニータ | 40.5歳 | 5.2% | 27.8% |
| コンサドーレ札幌 | 43.3歳 | 9.7% | 35.7% |
| ベガルタ仙台 | 39.2歳 | 1.6% | 18.5% |
| モンテディオ山形 | 35.7歳 | 9.3% | 11.2% |
| 水戸ホーリーホック | 36.2歳 | 8.6% | 10.8% |
| ザスパ草津 | 36.0歳 | 4.4% | 10.8% |
| 東京ヴェルディ | 35.0歳 | 4.6% | 7.9% |
| 湘南ベルマーレ | 40.9歳 | 5.0% | 25.1% |
| 京都サンガ | 37.4歳 | 5.5% | 13.4% |
| セレッソ大阪 | 36.6歳 | 5.2% | 13.1% |
| 徳島ヴォルティス | 34.9歳 | 8.8% | 10.6% |
| 愛媛FC | 38.6歳 | 2.9% | 15.7% |
| アビスパ福岡 | 33.6歳 | 10.6% | 4.5% |
| サガン鳥栖 | 37.3歳 | 5.4% | 18.6% |
※ 同じく50歳以上のサポーターの占める割合のランキング
| コンサドーレ札幌 | 35.7% |
| 大分トリニータ | 27.8% |
| 清水エスパルス | 25.6% |
| 湘南ベルマーレ | 25.1% |
| ジュビロ磐田 | 24.1% |
| アルビレックス新潟 | 21.4% |
| サガン鳥栖 | 18.6% |
| ベガルタ仙台 | 18.5% |
| 愛媛FC | 15.7% |
| 大宮アルディージャ | 15.0% |
| 鹿島アントラーズ | 14.8% |
| ヴァンフォーレ甲府 | 13.6% |
| 京都サンガ | 13.4% |
| セレッソ大阪 | 13.1% |
| サンフレッチェ広島 | 12.9% |
| 柏レイソル | 11.7% |
| 川崎フロンターレ | 11.6% |
| ヴィッセル神戸 | 11.6% |
| 横浜Fマリノス | 11.2% |
| モンテディオ山形 | 11.2% |
| 水戸ホーリーホック | 10.8% |
| ザスパ草津 | 10.8% |
| 横浜FC | 10.7% |
| 徳島ヴォルティス | 10.6% |
| 名古屋グランパス | 9.8% |
| ジェフ千葉 | 9.4% |
| 東京ヴェルディ | 7.9% |
| ガンバ大阪 | 7.6% |
| FC東京 | 6.4% |
| 浦和レッズ | 5.7% |
| アビスパ福岡 | 4.5% |
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