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Jリーグ クラブ別大総括(7) アビスパ福岡編 | | このエントリーを含むはてなブックマーク |

アビスパ福岡の2007年シーズンを振り返る。


■ リトバルスキー新監督

06年に入替戦の末、降格が決定したアビスパ福岡は、リトバルスキー新監督を迎えて、1年でのJ1復帰を目指した。幸い、主力選手で他チームに流出したのは、DF千代反田とGK水谷のみで、現有戦力を保った中でのスタートとなった。

シーズン序盤は好調だった。第1クールは、7勝3敗2分で首位。攻撃的MFにコンバートされたMFアレックスがゴールを量産し、新外国FWリンコンも高い決定力で、勝利に貢献した。

しかしながら、それ以後の7試合では1勝6敗と失速し、一時は8位にまで後退するが、その後の13試合で9勝2敗2分と突っ走り3位まで浮上するなど、非常に波の大きいシーズンを送った。

■ 転機となった36節の京都戦

昇格圏内につけて、J1復帰に向けて順調に進むかと思われたが、大きな転機となったのは第36節の京都戦。前半にMF宮崎の2ゴールの活躍など3対1とリードし、さらには前半29分に京都のDF角田が退場となり、絶対的優位に立った。しかし、前半36分に、DFチェッコリがラフプレーで退場になると、流れが一変した。

後半に、京都に3ゴールを奪われて、結局、3対4と逆転負け。この試合に勝利していれば、1分けをはさんで6連勝となるはずだったが、逆にショッキングな敗戦を喫し、大型連敗のスタートとなった。夏場に来て、京都・湘南・鳥栖・C大阪・東京Vと昇格を争うライバルチームを相手に痛すぎる5連敗。昇格レースからとり残されることになった。

結局、7位でシーズンを終えた。

■ 連敗地獄

今シーズンの福岡は、波が激しすぎた。いいサッカーを見せていても、1つの敗戦で突如として泥沼に入り込んでしまって、いったん負けが続くと、容易に立て直しが利かず、ずるずると連敗を喫した。

リトバルスキー監督は、『ボールも人も動くアグレッシブなサッカースタイル』を取り入れて、MFアレックスやMF久永らの個人技術を生かした面白いチームを作った。06年の福岡は、『守備は堅いものの攻撃が物足りないチーム』であったし、歴史的に見ても、アビスパ福岡というチームは、目指すスタイルがはっきりせず、その場のしのぎの戦術で戦ってきた印象が強いが、今シーズンは、旧来のイメージを覆す戦いを見せることが出来た。

だが、やはり、J2というタフなリーグ戦を勝ちきるには、あまりにもナイーブ過ぎた。リトバルスキー監督のチーム作りは評価出来るが、悪い流れを打開するための術を持っていなかった。試合に勝つためにどうすべきかという戦略の部分で、他チームと比べて劣っており、一言でいうと、試合運びが未熟だった。

また、DF川島やDF長野といった大型選手を前線に置くパワープレーを好み、ある試合などは、試合の開始から、DF長野をトップに上げる奇策を用いた。しかしながら、このトリッキーな戦略は、なかなか成功せず、サポーターからの信頼を失っていった。

■ 布部の活躍

J1昇格は果たせなかったが、個々の選手は、悪くないシーズンを送った。

その筆頭はMF布部であり、流動的な中盤において難しい1ボランチを任されることが多かったが、中盤の底から見事なかじ取り役を見せた。攻撃的なポジションではないにもかかわらず、チーム3位の7ゴールをマークしており、勝負強さも光った。

リーダーとしても成熟されており、充実したシーズンを過ごした。

同じくベテランのMF久永もいいシーズンを送った。主に左サイドのエリアから、積極的にドリブルで仕掛けて、チャンスメークを行った。MF布部、MF久藤、MF久永のベテラントリオの奮闘が光ったシーズンだった。

■ 可能性を感じさせる右サイド

新星アビスパを象徴する存在のはずのMF中村北斗は、不幸にも怪我を再発させて、シーズン途中で離脱。わずかに3試合にしか出場できなかったが、その中村に代わって右サイドに起用されたMF田中がブレークした。

田中は、右ウイングでポジションを獲得すると、爆発的なスピードを武器にアグレッシブなプレーで攻撃に躍動感を加えた。右のスペースに抜け出したときの期待感は、相当のものがあり、チーム全体としても、田中のスピードを生かそうとする意図は見えていた。

ボールを受けたあとのプレーには改善の余地があり、クロスボールの精度が上がれば、より脅威の存在となるだろう。

■ コンバートが成功したアレックス

本来は、左のサイドバックの選手であったアレックスを、攻撃的MFにコンバートしたリトバルスキー監督のアイディアは、結果的に成功をおさめた。リーグ戦で26得点を記録し、決定力の高さも見せた。

左サイドのエリアに限定されない動きがアレックスのよさを引き出し、シーズン終盤はやや失速したが、チームの大黒柱となった。

■ 結果は残したリンコン

リンコンは、リーグ戦で16ゴール。チームにとっては、待望久しいストライカーで、185cmの高さと正確なシュートは相手にとっては脅威となった。

しかしながら、前線で基点となるようなプレーは苦手のようで、得点以外での貢献は少なかった。得点力は見事だったが、1トップを任せる選手にしてはタフさが欠けており、シーズン終盤の大事な試合で活躍することは出来なかった。

■ リトバルスキー監督の留任は正しいのか?

第3クールに大失速し、J1昇格の可能性は早々に無くなった。当然、リトバルスキー監督の手腕に疑問の声が上がっているが、フロントはリトバルスキー監督の留任を早々と決定させた。

毎年のように監督交代を行ってきた福岡のフロントとしては、中長期的な視野をもってリトバルスキー監督の続投を決断したようだが、この判断が正しかったかというと、やはり疑問である。戦力的を考えると、十分にJ1昇格が果たせた戦力を有しており、リトバルスキー監督の責任は小さくなかった。来シーズンのリーグ戦で、果たしてリトバルスキー監督のままで、勝ち抜けるのかどうかは、かなり疑問である。






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2007/12/01 アビスパ福岡 トラックバック:0 コメント:0














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