■ メンバーが大きく入れ替わったモンテディオ山形1つ前のエントリーでは(開幕前に自動昇格候補と言われていた名古屋・松本山雅・湘南・福岡・京都の5チーム以外では)横浜FCと徳島と千葉の3チームを自動昇格候補に挙げた。この3チームは勢いに乗ることが出来たら2位以内に食い込んでもおかしくない戦力を持っている。横浜FCはFWイバ、徳島はFWニコラ・アシチェリッチ、千葉はFWラリベイと期待の持てる大型ストライカーを擁している点が共通点と言える。
その次にランクされるのは『自動昇格枠には届かない可能性が高いがプレーオフ争いに加わる可能性はそれなりに高い。』と言えるチームであるが、1勝3分けでまだ無敗の山形がこのあたりの立ち位置と言える。開幕戦はアウェイながら京都に2対1で勝利。インパクトの大きい勝利となった。2節以降は3試合連続でドロー。決め手に欠ける点が自動昇格候補に推しにくい理由と言えるが、大崩れすることは考えにくい。
今シーズンから木山監督がチームを率いているがFW阪野、MF瀬沼、DF茂木力、GK児玉と愛媛FC時代の教え子がチームの中心を担っており、北九州から加入したMF風間宏希と清水から加入したMF本田拓の2人が攻守に安定感をもたらしている。スタメン11人の中で昨シーズンも山形で主力として戦った選手は右WBのMF鈴木雄のみ。メンバーは大きく入れ替わったが愛媛組が多いこともあって寄せ集め感はほとんど無い。
■ 攻撃陣に不安を抱えるファジアーノ岡山主力級の選手の流出が目立った愛媛FCはここまで1勝1敗2分け。2節が松本山雅戦(H)、4節が湘南戦(H)だったことを考えるとまずまずの成績と言える。開幕で金沢に勝利した後は3試合未勝利となるが今の時点では主力流出の影響はほとんど感じられない。一番の不安要素だったキーパーのポジションに20歳のGKパク・ソンスが台頭してきたのがとにかく大きい。192センチの長身でスケールの大きなキーパーである。
J3の秋田を躍進させた間瀬監督が今シーズンから愛媛FCを率いているが劇的な変化は感じない。大事な選手が何人か抜けたもののDF浦田延、DF林堂、MF小島秀、MF藤田息がチームに残ったのは大きかった。シャドーの位置とウイングバックの位置で起用されているMF白井康が攻撃の中心になりつつあるが、札幌から加入したMF神田、千葉から加入したMF小池純、C大阪から加入したMF小暮も存在感を発揮している。
初昇格を狙う岡山はここまで1勝1敗2分け。開幕から3試合勝ちなしと苦しんだが4節の京都戦(H)は後半の終了間際に怪我から戻って来たばかりのFW赤嶺が2ゴールを奪って2対1で劇的な勝利を飾った。ズルズルと行きそうな流れになっていたので大きな勝ち点「3」と言える。GK中林、DF岩政、MF矢島慎、MF押谷の抜けた穴が埋まっていると言えないが早い段階で未勝利地獄から抜け出すことが出来たのは良かった。
GK中林とDF岩政が抜けた穴は確かに大きいが、現状は守備陣よりも攻撃陣に不安を抱えている。思うようにチャンスを作れない試合が続いている。プレーオフ争いに食い込むためにはFW赤嶺とMF豊川が大車輪の活躍をすることは絶対条件。その上でMF石毛やFW藤本佳らのブレイクも必要となるが、10番を背負っている新加入のMF大竹洋が違いを見せ始めているのは好材料。攻撃の中心になる可能性が出てきた。
■ 堅守が光る東京ヴェルディ3勝1敗の東京Vも好スタートを切った。開幕の徳島戦(A)はスコアこそ0対1だったが内容的には完敗だった。危うい雰囲気を感じたが、今、振り返って見ると「東京Vが極端に悪かったというよりは対戦相手の徳島が素晴らしく良かった。」と言える。対戦カードに恵まれたところもあるが2節以降は3試合連続で完封勝利。4試合で7得点/1失点。得失点差「+6」はJ2の22クラブの中で最高の数字。波に乗り始めている。
FWアラン・ピニェイロが4試合で3ゴール。3試合連続ゴール中と攻撃陣をけん引しているが、目立つのは守備陣の頑張りである。浦和でプレーしていた元日本代表のDF永田充が加入したことでDF井林の負担が軽減された。DF井林は4試合で2ゴールと得点力の部分でもチームに貢献しているが何と言ってもG大阪から加入してきたボランチのMF内田達である。守備的なボランチとして主に守備面で効きまくっている。
ここまでに挙げた山形・愛媛FC・岡山・東京Vあたりがプレーオフ候補と言えるが、2勝2敗とまずまずのスタートを切った大分がプレーオフ争いに絡んでくることは十分に考えられる。J2で21位になってJ3に降格した2015年の時と比べてメンバーが大きく入れ替わっているので予想のしにくいチームだったがDF竹内彬やFW林容平やMF小手川など新戦力がチームに馴染んでおり、戦力はまずまず充実している。
攻撃陣は爆発力にやや欠けるところがあるので上位争いに加わることをイメージするのは難しいが、プレーオフ争いであれば十分に可能と言える。今シーズンの大分の魅力の1つは若い選手が多い点である。U-20日本代表のMF坂井大とDF岩田だけでなく、MF姫野やMF前田凌やFW吉平翼なども可能性を秘めた選手である。有望な若手がたくさん控えているチームが予期せぬ快進撃を見せることは一定以上の確率で起こる。
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