【浦和×広島】 自力の差
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■ Jリーグ第14節 延期分
ACLのため、延期になっていた、第14節の浦和レッズとサンフレッチェ広島の対戦。
試合は、後半9分に、MF森崎浩二のスルーパスを受けた、FW佐藤寿人が日本代表DF坪井の裏をついて、冷静に流し込んで先制するが、浦和も、後半19分に、ポンテのクロスをDF闘莉王が決めて勝ち越すと、後半30分にも、ワシントンへのファールで得たPKを、ポンテが決めて勝ち越し。その後も2点を追加して、4対1で浦和が逆転勝利。ガンバ大阪との勝ち点差を「2」に縮めた。
■ 理想的な展開も・・・
広島は、DF戸田とDF森崎和を出場停止で欠いたため、日本代表の駒野を3バックの中央で起用。前半は、浦和の動きが低調だったこともあって、無失点に抑えることに成功。さらには後半9分に佐藤寿人の先制ゴールを奪い、アウェーで勝利をおさめるには理想的な展開だったが、先制の後は、浦和の猛攻にさらされて、4失点を喫した。
駒野のCB起用に関しては苦肉の策といわざる得ないが、駒野は、失点シーンまでは鋭い読みでピンチを確実に防いでおり、この起用は、失敗ではなかった。だが、駒野の代わりに右サイドに入ったMFリ・ハンジェの動きが思いのほか良くなく、浦和の左サイドの相馬に主導権を握られてしまった。
また、同点に追いつかれた後、浦和の攻撃力を考えると、引き分けでもOKという意思統一を図り、もっと守備的に戦っても良かったが、この試合の広島には、プランを変更するだけの余力はなく、最後は、サンドバック状態になった。
■ 森崎浩二の存在
広島は、後半途中に息切れするまでは、ウェズレイと柏木を中心に、浦和を上回る攻撃を見せた。リスクはあるものの、最後尾からパスをつないで崩そうとする意図は明確であった。だが、浦和の強力な3バックを前に、なかなか、決定機は作れなかった。
広島の攻撃は、どうしても、最終段階では、FWウェズレイかMF柏木のアイディアと技術に頼ることになりがちで、「通れば面白い。」というパスが出てくるのだが、パスのレシーバーが佐藤寿人ら数名に限定されてくるので、相手としては、比較的マークしやすい。
したがって、現状打破のためには、MF森崎浩二の活躍が不可欠である。この試合の得点シーンにつながった、スルーパスのように、攻撃的なセンスを持っているのは間違いないが、そのセンスを披露する機会が少なく、不完全燃焼に終わる試合が少なくない。
■ ダイナミズムを欠いた浦和
アジアカップから帰国して間もない、MF鈴木、DF阿部、DF坪井をスタメンで起用した浦和だが、その疲労の影響もあったのか、この試合では、中盤のダイナミズムを欠いて、苦戦を強いられた。
浦和レッズというチームは、決して派手なチームではなく、それぞれの選手が、ハードワークをして、その積み重ねで、しっかりと勝ち点を拾っていくタイプのチームである。リーグ戦の中断前の磐田戦では、すばらしいサッカーを披露していただけに、やや、今後に不安の残る試合となった。
■ 復活ゴールの達也
アジアカップを終えて、日本代表にドリブラー待望論が渦巻く中、浦和のFW田中達也の代表復帰を望む声が渦巻いているが、この試合を見る限り、まだまだ、本調子ではないという感じを受けたが、時間が経つにつれてチャンスに絡むようになっていき、後半33分には、3点目のゴールをマークした。
オシムジャパンの創設当初には、スタメンで起用されていた選手であり、オシム監督も十分に考慮していると思われる。もう少し、コンディションが上がってくれば、代表復帰も現実的になるだろう。切れ味鋭いドリブルとシュートへの意識の高さは、魅力的である。
■ 規格外の闘莉王
先制ゴールを奪われた浦和としては、後半19分のDF闘莉王の同点ゴールが非常に大きかった。浦和は、攻撃が停滞したとしても闘莉王の存在が停滞を許さない。
この人の攻撃のメンタリティは、規格外である。同点ゴールのシーン以外でも、3本、決定的なシュートを放っており、広島は、闘莉王をマークし切れなかった。
ただ、この試合でも、万全の状態ではなかったようで、怪我が慢性的になっている。怪我を抱えながら、これだけのパフォーマンスが出来るのは素晴らしいが、一度、思い切って、時間がかかったとしても、療養するのも必要ではないだろうか。彼の将来を考えると・・・。
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