【ナビスコ:浦和×G大阪】 現れた新星
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■ 2強対決
ナビスコカップ準々決勝の第1戦。浦和レッズは、ホームの埼玉スタジアムでライバルのガンバ大阪と対戦した。
浦和は、FW田中、FWワシントン、DF闘莉王を怪我で欠き、MF鈴木、MF阿部、DF坪井をアジアカップで欠き、対するG大阪も、FWバレー、MF家長、FW播戸に加えて、MF遠藤、MF橋本、DF加地、DF安田を欠く、苦しいメンバーである。
試合は、前半12分に、浦和が、DF内舘のミドルシュートを、ゴール前にいたMF小野が、少し触ってコースを変えると、GKの逆をつく形となって、先制する。その後、G大阪が、MF明神のドリブルからPKを獲得するが、FWマグノ・アウベスのシュートをGK山岸が読みきってセーブ。前半は、浦和が1対0でリードして折り返す。
後半は、ともに、カウンターからいくつかのチャンスをつくるものの、ゴールは奪えず、このまま試合終了かと思われたが、後半42分に、CKからDF山口がヘディングで決めて同点。1対1で、第1戦を終えた。
■ 大きな同点ゴール
G大阪としては、第2戦がホームで戦えるので、最悪、0対1のビハインドで試合を終えたとしてもOKという感じもあったが、最後の最後で、非常に意味をもつ、大きな同点ゴールを奪うことができた。
アウェーゴール方式なので、これで、G大阪は、第2戦でスコアレスドローに終わったとしても、勝ち抜きが決定する。
■ 現れた新星
浦和も、G大阪もベストメンバーには程遠く、普段は試合に出場する機械の少ない若手選手が、多く起用されていた。ナビスコカップという、伝統のある大会で、準決勝進出をかけて戦うのであれば、やはり、お互いにベストに近い布陣で対戦できればと思う。すでに、アジアカップやワールドユースが開催されている中で、両チームにとって重要な試合を戦わなければならないという状況は、非常に不幸なことであり、今後、再考しなければならない問題のひとつである。
だが、ポジティブに考えると、こういう状況では、普段、目にすることのできない選手が、試合に出ている姿を観察できる。浦和では左CBに入った堤、G大阪ではMF倉田秋が、公式戦初出場を飾った。
二人とも、現在、カナダで行われているワールドユースの出場資格をもつ選手である。特に、浦和の堤は、昨年の秋のアジア予選では、レギュラーの左サイドバックをつとめていた選手である。結果的に、堤は、G大阪の安田にポジションを奪われた形となったが、ともに、大いなる刺激を受けた状況でのデビューとなった。
中でも、G大阪のMF倉田は、解説の清水秀彦氏と、実況の八塚氏が、試合中に絶賛するほどのデビュー戦となった。ボランチのポジションから、積極的にドリブルで仕掛けて、あわやゴールというスーパーミドル(惜しくもクロスバー!!!)を放ち、さらには、中盤で、高いテクニックと視野の広さで、ゲームメークをこなした。
解説の清水氏は、「攻撃力のある明神」と評していたが、ボクの印象は、「ドリブルのできる佐藤勇人」。とにかく、センスあふれるプレーを披露して、周囲に驚きを与えた。
後半はスタミナ切れなのか、ややパフォーマンスが落ちた印象も残ったが、それでも、18歳のデビューとしては、満点だった。
■ 復調を感じる小野
先制ゴールを挙げた浦和のMF小野は、先日の磐田戦に続いて、復調を印象付けた。ゴールシーンはラッキーゴールのようにも見えるが、リプレーを見ると、しっかりと、コースを狙っているように見えるし、ゴールシーン以外でも、MFポンテと絶妙のコンビネーションを見せて、G大阪ゴールを、何度も脅かした。
小野伸二は、天才型のプレーヤーなので、ボールを受ける瞬間に、いろいろな選択肢が頭に浮かんでくるらしいが、状態が悪いときは、無難に無難にプレーしようとしすぎていて、結果として、小野のよさが表れないという悪循環に陥っていたが、余裕があって、イマジネーション溢れるプレーが出来ているときの小野は、調子がいいと見てもいいだろう。まだ、チーム内でも、ポジションが約束されているわけではないが、このレベルのプレーを維持して、ゴールという結果を積み重ねていけば、問題ないだろう。
■ やはりガンバ
これだけメンバーが落ちると、いったい、チームとして目指す方向がぶれてしまいがちだが、さすがに、ガンバ大阪のスタイルは、ベストメンバーがそろっていたときと、同等のスタイルであり、高いテクニックとイマジネーションで、浦和の守備陣を崩していった。
二川にしても、寺田にしても、倉田にしても、170cmそこそこで、決して、フィジカル的に優れているわけではないが、体の使い方が抜群で、自分の周りにバリアを作って、相手が安易に飛び込めない状況を作っている。だから、一人ひとりのキープ力が高く、結果として、チーム全体のポゼション率の高さにつながっている。彼らの、狭いスペースでのボール扱いは、天下一品である。
■ やり方によっては勝てた試合
浦和は、MFポンテとMF小野を中心にして、開幕、間もないころと比べると、相当にサッカーのクオリティが上がってきている。忠実な守備意識が、チーム全体に行き届いていて、左MFの相馬らの個人技も、生きるようになってきた。この状況であれば、ACLの決勝トーナメントでも、十分に期待できるだろう。
不安要素は、確実に少なくなってきているが、やはり、最大の不安は、オジェック監督だろう。この試合でも、後半に、攻撃では威力を発揮していたが、守備面でサボる機会の増えていた小野あるいはポンテに代えて、酒井のようなフレッシュな選手を投入すること想定できたが、まったく、動きはなかった。
結果的に決勝ゴールとなったセットプレーも、前半から、再三、G大阪の中澤らに、中央で合わされており、要警戒すべきだった。ベンチには、高さのあるDFがいなかったというアンラッキーな面もあったが、監督の采配次第では、逃げ切ることが出来た試合だった。
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