◆ 2試合を終えて思ったこと エスペランサさんの
【読エ】 アギーレジャパン ポジション別で気になった箇所に触発され、書いてみようと思いました。同じく、ウルグアイ戦、ベネズエラ戦を終えて思ったことを文章で表現してみます。
○選手選考、選手起用から感じるもの代表に意外な選手が初選出されたことが大きな話題を呼び、また23人のメンバーの身長のうち180cmを超える選手が多いことも、規模は違えどサッカーファンの間では話のタネになりました。
ウルグアイ戦のスタメンは、
GK 川島
DF 酒井宏 吉田 坂井 長友
MF 森重 細貝 田中
FW 本田 皆川 岡崎
このようなメンバーでした。個人的には坂井、皆川の先発よりも森重のアンカー起用、細貝・田中というインサイドハーフの組み合わせに驚かされました。ゲームメーカー、パサーと言われるタイプの(日本のストロングポイントと言われていた)選手が、中盤に存在していなかったからです。スタメンにその役割を果たせる本田はいたものの、彼はミランで起用されているのと同じ右WGでの出場でした。
続いて、ベネズエラ戦でのスタメンです。
GK 川島
DF 酒井高 吉田 水本 長友
MF 森重 細貝 柴崎
FW 本田 大迫 柿谷
こちらは、ウルグアイ戦を踏まえればあまり驚きのないメンバーです。中盤にパス出しをこなせる柴崎が入り、前線に大迫・柿谷を起用したことからも前戦より若干ポゼッションを意識したスタメンであると言えます。
○各試合を終えての感想ウルグアイ戦では、攻撃の連動不足、アイデア不足が顕著に出ていました。作り出したチャンスも岡崎クロス→皆川ヘッドのシーン、武藤のミドルのシーン、ともに個を活かした攻撃でした。ベネズエラ戦では大迫の幅広いプレー、柴崎の攻撃参加などもあり、ウルグアイ戦より攻撃面では良かったと言えます(相手のレベル差はあるかもしれませんが)。
そして、二試合共通で言えることがサイドバック、インサイドハーフ、ウイングがいまいち試合に入れていない、ということです。ザックジャパン時代と比べると長友の攻撃参加は格段に減り、酒井宏、酒井高の攻撃力も鳴りを潜めるばかりでした。
これは、サイドの攻撃的な選手が果たす役割が大きく変わったためです。ザックジャパン時代の両サイド(主に香川・岡崎)は前への動きに加え、香川は低い位置から中に入ってくる動き、岡崎は斜め前(内側)に入ってくる動きを得意としており、そのため両サイドバックは時に二列目を追い越すようなオーバーラップを仕掛けることができました。
しかし現在のようにウイングを置く形では、ウイングが多くの時間帯で最前線に位置し、またワイドに張っているため、サイドバックとしては窮屈に感じ、上がるタイミングやスペースが極端に狭まっています。
また、インサイドハーフに関しては選手の組み合わせに疑問を感じます。田中や細貝に適正がないわけではないと思うのですが、アンカーの森重も含め補完関係がないため、結果として誰も活かすことができていませんでした。この点に関してはベネズエラ戦では多少改善しています。
○自分ならどうするかそれでは自分がアギーレ監督の立場ならどうするかについて考えてみます。
自分であれば4-3-3のフォーメーションは変えず、ウイングをセカンドトップの位置まで絞ります。サイドバックのオーバーラップを促すため、また日本にはウイングの選手よりセカンドトップ、トップ下の選手の方が多いという単純な理由も含みます。サイド前方に大きなスペースが空くため、サイドバックとドリブラータイプのセカンドトップ、インサイドハーフにとっては仕掛け甲斐があるのではないでしょうか。
中盤の三枚ですが、細貝を軸にしようとしているようなので彼を中心に考えるとあとの二枚は柴崎(大島)、山口(米本)あたりでしょうか。細貝はファーストディフェンダーとして相手のボール保持者にぶつけた方が輝くでしょう。あとの二枚には豊富な運動量と攻守に絡めるセンスが必要となります。
○最後にメキシコやチリのように、体格やタレントで劣ったとしても戦う気持ちや運動量、コンビネーションで強者に食らいつくというスタイルを協会は目指し、そのためにアギーレ監督を招聘したのだと自分は思っています。
まだ二試合を終えた時点ですが、今一番近いスタイルのチームは一戦目で戦ったウルグアイなのではないでしょうか。最近のウルグアイは中盤から後ろは守備的な選手で固め、中盤センターもアレバロ、ペレス、ガルガノといった、テクニックには限界があるものの抜群の運動量で補う選手が起用されています。
その分の攻撃力をスアレス、カバーニ、フォルランといったスペシャルな選手達で補い、結果を残してきました。ウルグアイ戦、ウルグアイに対して「強い」と感じたでしょうか。カバーニ、ロランというFWに対してそれほど脅威に感じたでしょうか。多くの人はNOと答えるのではないでしょうか。
ひどい言い方ですが、「スアレスがいなければこんなもの」なのだと思います。そして、今の日本代表は「こんなもの」のウルグアイに最も近いのだと思っています。「自分たちのサッカー」という言葉がワールドカップ後、多くの非難を浴びました。しかし自分は、それがそれほど間違っているとは思いません。
跳ね返せる選手がいないのなら、奪われないサッカーを
決定力がないのなら、決定機を数多く作るサッカーを
自分が思う、今日本が目指すべきサッカーはこのようなサッカーです。
(ライター紹介)【 ハンドル名 】:fukutsu
【 年 代 】:20〜29歳
【 性 別 】:男性
【 地 域 】:近畿
【 自己紹介文を150文字程度で記述してください。(省略可) 】:
前回、
【読エ】 「内田篤人の評価が5.0」 サカダイのギリシャ戦の採点を批判する。という記事を投稿させていただきました。森岡をもっとたくさん見たかったという思いでいっぱいです。
【 管理人にメッセージがあればお書きください。 (省略可) 】:
毎日、毎記事、読ませていただいています。
文章がとても長くなってしまい、申し訳ないです。
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