【PSM:草津×新潟】 チームを支えるレジスタ
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■ プレシーズンマッチ
プレシーズンマッチのザスパ草津とアルビレックス新潟の対戦。草津のホームながら、オレンジ色のサポーターも多く見られる。
Jリーグの開幕まであと2週間。キャンプも終盤に突入している。プレーシーズンマッチとはいえ、両チームとも本気モード。新潟は、日本代表に選ばれたFW矢野を除くと、ほぼベストのメンバー。新戦力のなかでは、深井がFW、千代反田がCB、坂本が左サイドバックでスタメン出場した。
試合は、立ち上がりの3分に、いきなり新潟が先制する。草津のMF中井がサイドチェンジのパスをミスして新潟のカウンター。右サイドからエジミウソンが切れ込んで中央にグラウンダーのボールを送ると、MF松下がフリーの状態で落ち着いて右足で押し込んで先制した。
序盤は新潟のプレスの前に苦しんだ草津だったが、前半の中盤を過ぎるとペースを握るようになる。丁寧なつなぎが実を結んだのは、前半終了間際。左サイドからのクロスを中央の松浦が決めて同点とした。
後半は、イーブンの展開。両チームとも選手交代を活発に行って、攻撃の形を作る。新潟は、FWエジミウソンとFW深井のドリブルからチャンスを作るが決定機に決められない。草津も、FW後藤がGKとの1対1を外すなど、フィニッシュの精度を欠き、結局、1対1で試合を終えた。
■ 仕上がりのよさが目に付いた草津
格上の新潟が相手だったが、草津は見事な戦いを見せた。攻撃の最終段階でのドリブルやパスに正確さを欠いたために得点は1点だけだったが、組み立てには光るものを感じた。
そんな草津の中で、目立ちに目立っていたのが、MF櫻田和樹。中盤の低い位置から強くて正確なロングキックで攻撃の基点となり、チャンスと見るや、前線に駆け上がってボールを受けて、シュートチャンスに絡んでいく。167cmの24歳の左利きのボランチ。J2での通算出場試合もわずかに21試合と、まだまだこれからの選手だが、存在感は際立っていた。これは、大変な選手である。
チーム全体で見ると、植木監督のやりたいサッカーというものが、よく分かった。ただ、失点シーンのように、頭の中のイメージに技術がついてきていないシーンがあって、もったいないボールの失い方が多かった。J2では、J1の新潟ほど出足のいいチームは少ないが、ポゼッションの安定感を高めるためには、もう1人、中盤でパスをさばける選手が出てきてほしい。
■ 継続路線の新潟
一方の新潟については、中心選手が代わっていないこともあって、スタイルは昨シーズンと同様。高い位置でボールを奪って、できるだけ早くフィニッシュを目指すオシムジャパンと同系統のスタイルである。
この試合は、FW矢野がいないこともあって、鹿島から加入したFW深井がエジミウソンと2トップを組んだが、切れのあるドリブルで、再三、チャンスを演出して、一番の脅威となった。鹿島時代よりも出場機会が増えそうな今シーズンは、殻を破るチャンスである。
■ 組み合わせはどうするのか?
昨シーズンからの課題ではあるが、この試合でも、新潟の攻撃陣は、プレーヤーとしてのタイプが似た選手が多く、攻撃のときにバリエーションが生まれてこない。FWエジミウソン、FW深井、MF鈴木はいずれもドリブルが持ち味の選手であるが、同タイプの選手であるため、相乗効果が生まれてこない。
この試合ではMF鈴木慎吾はほとんど試合に参加できていなかったが、個人で見ると、FWエジミウソンも、FW深井も、及第点以上の出来であり、悪くはなかった。ただ、チーム全体で見たときの怖さというのは、それほどでもない。そうなると、プレーヤーとしてのキャパシティでは、深井よりも下回っているかもしれないが、献身的なプレーのできる日本代表FW矢野が、エジミウソンのパートナーのファーストチョイスと考えるのが自然だろうか。
■ 懸念のサイドバックに入った坂本
中盤から前線にかけての構成は、昨シーズンもJ1平均以上の水準であったが、タレントを欠いていたのが最終ラインである。特に両サイドバックは、攻守ともに十分ではなかった。そこで、オフには、ジェフ千葉から坂本を獲得し、ステップアップを図った。
注目の坂本は、左サイドバックで先発出場。本来右利きの選手であり、右サイドの方が得意ではあるが、千葉時代も村井が移籍したあとは左ウイングバックに入ることが多く、違和感はなかった。
この試合では、なかなか、中盤でタメが作れなかったので、タイミングよくオーバーラップをしてクロスというシーンは無かったが、新しい攻撃のオプションとしてかなり期待ができるだろう。
■ カウンターが通用しないときの戦いは?
オフには堅実な補強をした新潟だが、チームを根底から変えられるようなエネルギーを持った選手は、獲得できなかった。したがって、上位に食い込むには、現有戦力のレベルアップが不可欠である。いい形でボール奪ってからの早さはJ1でも有数だが、カウンターを封じられたときにどのように組み立てていくのかの答えは、この試合からは見えなかった。
昨シーズンは、司令塔役のMFシルビーニョが新加入し、しっかりとしたビルドアップからチャンスを作る新しい一面を見せた試合もあったが、まだ未完成といえる。
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