07年展望・7 FC東京
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◆ 06シーズンを振り返る
■ 予想外の低迷
05シーズン終了をもって原博美監督が退任し、ブラジル人監督のガーロ氏を迎えて新しいスタートを切ったFC東京だったが、開幕から思うような結果が出ずに低迷した。堅守速攻のスタイルから、ポゼッションスタイルへの移行を図ったガーロ監督だったが、第17節(8月12日)に、宿敵・浦和レッズに0対4で敗れると解任された。後任の倉又監督は、従来の堅守速攻型のチーム作りを進めるが、第20節から25節にかけて6連敗を喫するなど、一時は、J2降格も危惧されるほどの状況に。結局、失意の13位でシーズンを終えた。
低迷の要因は、2つ。
1つ目は、守備陣に怪我人が続出したこと。茂庭が24試合、ジャーンが25試合の出場にとどまり、期待された増嶋や中澤は期待に応えられなかった。その結果、茂庭とジャーンのどちらかを欠いた試合は、著しく安定感を欠いた。
2つ目は、攻撃の形が最後まで固まらなかったこと。梶山や馬場を中心にポゼッションサッカーをするのか、徳永や鈴木の走力を生かしたサイド攻撃を重視するのか、前線のルーカスや平山の高さを生かすのか、定まらなかった。その結果、選手は最後まで迷いながらプレーをすることになった。
◆ 若手の躍進の気配
成績は伴わなかったが、新加入の徳永、伊野波、平山が即戦力になってチームに新風を巻き起こし、若手の馬場や鈴木もコンスタントに試合出場を果たした。そして、なんといっても、梶山がチームの核に成長しチームを引っ張った。いずれも、20代前半のフレッシュなメンバーで、来シーズン以降の躍進が期待される。
また、FWルーカスがストライカーとして覚醒。18得点を挙げて、チームの得点源となった。
◆ 07シーズンの展望
■ 注目される原博美監督
注目されるのは、チームでは、カリスマ的人気を誇る原博美監督がたった1年でチームに復帰したこと。この決定に関しては賛否両論の声があがっているが、ボクは思い切ったいい決断だったと思う。
FC東京の観客動員数は、リーグで第3位。東京という土地柄も含めて、今後数年間で、ビッグクラブの仲間入りを果たすだけのポテンシャルを秘めている。とはいっても、まだまだ、J1に上がって6年しか経っていない若いチームである。昨シーズン、ガーロ監督が就任すればポゼッションサッカーになって、倉又監督が就任すればカウンター型のサッカーに移行したように、まだ、確固たるスタイルを築けていない。
例えば、鹿島アントラーズであれば、どんな監督が就任しても、鹿島スタイルのサッカーになるし、ジュビロ磐田であれば、ジュビロスタイルのサッカーに落ち着く。なぜなら、鹿島的なサッカーやジュビロ的なサッカーでこれまで結果を残してきて、それ以外のスタイルを志すことは、サポーターが許さない。時には足かせにはなるかもしれないが、それがチームの伝統といえる。
06シーズン、07シーズン、08シーズンの3年間が、FC東京にとって、最も大切な時期であると見ている。初年度は、ダイナミックな変革を試みて結果が出なかったが、この時期にはつまづくことも必要だった。だから、無駄な一年ではなかったと思う。
ただ、同じような失敗を繰り返すわけにはいかない。だから、チームを一番良く知る原監督に復帰の要請したこと自体は悪くない。むしろ、最善のアイディアだったと考える。原博美以上に、07シーズンのFC東京の監督にふさわしい監督は、世界中を探したとしても見つからないだろう。
■ 原監督のお手並みを拝見
はじめに注目したいのが、どんなフォーメーションで開幕戦を戦うのかということ。スペイン好き・バルサ好きで有名な原監督だが、前回の監督時代は、スペイン流の<4−2−3−1>や、バルサ流の<4−1−2−3>に選手を当てはめようとして、チームが行き詰るケースが見られた。はまったときは強さを発揮したが、相手に研究されて、策を立てられると跳ね返すだけの柔軟性がなかった。
平山・梶山・ルーカス・今野・鈴木・馬場ら、バラエティに飛んだタレントを有する現在のFC東京。必ずしも、<4−1−2−3>がベストだとは思わない。もし、開幕戦で、自身の理想とは異なっているとしても、バルサ型にとらわれずに、FC東京に一番あっているフォーメーションを見つけて試合に臨むことが出来たならば、07シーズンのFC東京に大きな期待をかけてもいいだろう。
■ ワンチョぺ&福西
昨シーズンのメンバーでも、それなりにやれるだろうというメンバーだったが、優勝争いに食い込むには、何かが足りていなかった。その何かを求めて、今オフにワンチョぺと福西を獲得した。
フォワードは、そのワンチョぺが軸で、ルーカスとコンビを組むことになるだろう。平山が、ワンチョぺと並んでスタメン出場できるかどうかは分からないが、基本的に、プレースタイルは異なるので、共存は十分に可能だろう。昨シーズンの得点王のルーカスは、ゴールゲッターよりもチャンスメーカーとしての役割を求められるだろう。
中盤は、普通に考えると、今野と福西のダブルボランチという形になるのだろうが、攻撃に変化をつけられる梶山の存在も不可欠なので、今野を層の薄いCBで起用することも考えられる。
■ 2つの不安材料
顔ぶれだけを見ると、開幕から突っ走ることも考えられるが、不安要素もいくつか見られる。挙げていくと、
・CBの層の薄さ
→ トップレベルのCBは茂庭だけ。その茂庭も怪我で開幕戦への出場が危ぶまれている。
・使える駒の減少
→ ワンチョぺと福西を獲得したが、阿部・宮沢・戸田・ジャーンを放出し、三浦も引退した。特に、試合の流れを代えられるフォワード(戸田・阿部)を失った影響は小さくない。
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