1993年5月15・16日、Jリーグは産声をあげました。あれから20年を経てJリーグは長足の進歩を遂げ、日本サッカー界は当時の人が夢想することすらできなかったほどの段階へと突入しています。同時に社会を取り巻く状況も様変わりし、特にネットとメディアの関係性は大きなうねりの中で、変化なり進化なりを迫られるようになりました。
『J論』は、新しい時代におけるメディアの一翼を担うことを目指したウェブサイトとなります。『J』に込められた意味は、『ジャパン』であり、『ジャーナリズム』であり、また『情熱』という名の志でもあります。もちろん、日本サッカーの基盤であり支柱でもある『Jリーグについて論じる』という意味も込められています。
ベテランのピリリとした論説から、若手のエネルギッシュな記事に至るまで、幅広く、力強く、そして愛情と情熱を忘れぬ原稿を読者の皆様へ提供していく。そしてその原稿が、サポーターの皆さんが交わす闊達な議論の一助となっていく。そんな場を目指していきたいと思っています。
ここが未熟で未完の場であることは自覚しています。ただ、読者の皆様の声を聞きながら、成長し、成熟していく場でありたいという思いだけは忘れないようにしたいとも思っています。 → J論とはなんぞや?
▼ラウンド16に至る過密スケジュール
今年のACLは「広島と川崎FとC大阪の3チームがベスト16、ベスト8に進出したチームはゼロ」という結果に終わった。広島と川崎Fはアウェイゴールの差に泣く形の敗戦で、本当に「紙一重の全滅」だったと言える。
日本勢全滅の理由はいくつか考えられるが、今季に関しては過密日程の影響がまず大きかった。W杯イヤーなので仕方ない面もあるが、ACLのグループステージを突破した広島と川崎FとC大阪の3チームは4月11日(金)と4月12日(土)に行われたJ1第7節から、5月17日(土)と5月18日(日)に行われたJ1第14節まで、J1の試合が7試合で、ACLの試合が4試合。ミッドウイークも休みなしで11連戦を戦い、選手はヘトヘトになっていた。
ACLでグループステージを突破すれば、超・過密日程になることは最初から分かっていた。そして、広島も、川崎Fも、C大阪も、J1の中では選手層の厚いチームではあるが、サブ組中心でJ1の試合やACLの試合を勝ち抜けるほどではない。結局、一部の主力はリーグ戦・ACL共に出ずっぱり。4月上旬に行われた日本代表候補合宿に参加した選手に至っては、3月下旬からほぼ休みなしで試合や合宿をこなすことになった。
「日程に関して、もっとJリーグ側が考慮すべきだった」という意見も耳にする。だが、配慮はされている。移動を楽にするためにキックオフ時間を調整する、あるいは「原則土曜開催」という決まりから外れて、ACL組に関しては金曜日や日曜日に試合を行うようになった。数年前と比べると、「ACL組に頑張ってほしい」という思いが感じられる日程になっており、融通も利くようになってきている。協力体制は築かれていると思うし、現状ではこれが精一杯なのだろう。
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