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【J2】 ベストイレブン 2006年版 | | このエントリーを含むはてなブックマーク | 

■ J2の総括

12月9日(土)。Jリーグの入れ替え戦が行われ、ヴィッセル神戸がアビスパ福岡と対戦し、1対1のドローに終わったが、アウェーゴールの差で福岡を上回り、1年でのJ1復帰を決めた。したがって、来シーズンから、横浜FC・柏レイソル・ヴィッセル神戸の3チームがJ1で戦うことになる。

今シーズンから愛媛FCがJ2に加わったため、少しいびつな奇数チーム(13チーム)でのリーグ戦となったJ2は、4回戦総当りで、4×12試合を戦う超長丁場となった。それでは、今シーズンのJ2を簡単に振り返る。

■ 誰も予想しなかった横浜FCの優勝

衝撃的な開幕第1戦終了時点での足立監督の交代だが、結果的には、大成功となった。高木氏の監督としての才能を見越したうえでの人事であったなら恐れ入りましたという感じだが、果たしてどうだったのだろうか。興味深いところだが・・・。

FW城彰二、MF山口素弘、FW三浦知良という3人の元日本代表のスターを軸に、高木監督の築き上げたサッカーは、非常にコレクティブだった。失点数は、48試合で32失点。その数字は驚異以外の何ものでもなく、フォワード出身の高木監督が、あれだけの守備組織を築き上げたことは賞賛に値する。全く、信じられない。

かつての代表選手を多くそろえたチームは世界中に数多くあるが、これだけベテランがいるにもかかわらず、横浜FCのサッカーはロートル感がいっさいなく、じつに、若々しくてみずみずしいサッカーを見せた。ベテランがいると、スローなサッカー(手抜きのサッカー)になりがちだが、いっさいの妥協を許さなかった高木監督の手腕は見事であった。

攻撃力(爆発力)に欠けるきらいもあったが、若いMFアウグストとFWアレモンの2人がチームにダイナミズムを加えた。特にアレモンは、シーズン途中の加入ながら、24試合で18ゴールの荒稼ぎ。試合を決定付ける貴重なゴールが多く、まさしく救世主だった。

■ J1復帰という使命を果たした柏

柏レイソルは、シーズン前に準レギュラークラスの選手を何人も失ったが、見事にJ1復帰を果たした。クラブの規模、サポート体制、選手層のいずれもが、J2の中では特出していたが、それだけにプレッシャーもきつかったと思う。シーズン中盤以降にやや失速し、J2優勝は果たせなかったが、最後の最後で神戸を逆転した。

特に目立ったのは、MFディエゴとFWフランサの両外国人選手。ディエゴはチームの核としてゴールを量産し、フランサはコンディション不良の影響もあり途中出場が多かったが、圧倒的なテクニックで見事に切り札となった。また、シーズンを進めるにつれて、DF蔵川洋平・FW李忠成(イ・チュンソン)・DF小林亮ら若手が経験を積んで、力をつけたことも大きかった。

■ 上質なサッカーを見せたヴィッセル神戸

バクスター監督を迎えたヴィッセル神戸は、入れ替え戦で福岡を破って、こちらも一年でのJ1復帰を果たした。<4-3-3>のスタイルでロングボールを効果的に使った欧州スタイルのサッカーは、Jリーグのほかのどのチームにもないカラーをもっており、異色の存在だった。

右ウイングの朴康造と左ウイングの三浦淳宏のふたりは、チームの得点の多くに絡んで、まさに大車輪の活躍を見せた。懸念されたCFのポジションでは、シーズン序盤から、平瀬・茂木・近藤の3人の争いとなっていたが、シーズン半ば以降、近藤祐介が大成長を見せてラストスパートに大きく貢献した。強靭なフィジカルを生かして相手DFをなぎ倒して突進する近藤のプレーは衝撃的で、得意のプレーがシーズンの終盤には、再三見られた。近藤の躍進は、今シーズンのJ2を語る上では、欠かせない要素である。

MFホルビィをシーズン途中で失った中盤では、MF栗原圭介やMF田中英雄の活躍が光った。栗原はトップ下のポジションで12得点をマークし、田中はチームの心臓として献身的に動き回った。

来シーズン、ヴィッセル神戸の美しいサッカーが、J1のピッチで見られると思うと、考えるだけでわくわくする。

■ 大躍進のサガン鳥栖

J1でも実績のある、ベガルタ仙台・コンサドーレ札幌・東京ヴェルディという3チームよりも上の順位でシーズンを終えたサガン鳥栖の躍進には驚かされた。かつては、Jリーグのお荷物といわれたチームで、チーム消滅の危機に立たされたチームが、見事な結果を残した。

チームの象徴で、エースのFW新居辰基は、日本人最高の23得点をマーク。(日本人2位は、三浦淳と平本の15得点。)J2最高のストライカーとなった。170cmと小柄だが、スピードと判断力に優れ、崩れた体勢からでもシュートを枠に飛ばす高い技術を持っている。今シーズンも、ダイナミックなゴールが多かった。

鳥栖は、チームの躍進とともに、多くの観衆が鳥栖スタジアムに詰め掛けるようになった。111月12日の湘南戦では、鳥栖スタジアムに、なんと18231人の大観衆が集まった。

■ 波のあるシーズンを過ごした札幌

川崎FからFWフッキをレンタルで獲得したコンサドーレ札幌は、J1を目指せるだけの戦力が備わっていた。DF加賀、MF砂川、MF西谷ら、各ポジションにタレントを擁し、名将・柳下監督の下、素晴らしいサッカーを見せた日もあった。しかしながら、最低の試合を見せた日もあった。要するに、試合ごとに波があって、長丁場のシーズンを戦い抜くだけの体力がなかった。

天皇杯での活躍を見れば分かるように、札幌はJ1のチームに混じって戦っても、十分にやっていけるだけの潜在能力を持ったチームである。柳下監督は、札幌をJ1でも戦えるチームに育てることを目標にチームを作った。ただ、今シーズン、必要だったのは、長丁場のJ2でも戦えるチームであった。

それにしても、今シーズンのフッキの活躍は、センセーショナルだった。驚異的なスピード、破壊的な左足、そして、意外性溢れるラストパス・・・。彼は、現在のJリーガーのなかで、「最もお金を払ってでもプレーを見るべきプレーヤー」である。

■ 間違った道に進んだ東京ヴェルディ

FWワシントン、MF小林大吾、MF小林慶行、MF林健太郎ら、主力選手を失ったとはいえ、東京VがJ2でも低迷するとは思わなかった。シーズン序盤から低迷を続け、最後まで浮上のきっかけすらつかめなかった。シーズン途中に、MFマルクス(元川崎)、DF石川(元鹿島)、DF海本(元新潟)らウイークポイントとなっていたポジションに即戦力となりうる選手を獲得したもの、目立った効果は見られなかった。

ラモス監督は、かつてのヴェルディ川崎のような個人能力を生かしたブラジリアンスタイルのロマンチックなサッカーをしたかったのだろうか。それとも、リアリスティックに勝利だけを目指したサッカ-をしたかったのだろうか。その意図すら感じられなかった。

続投の決まったラモス監督に対する批判の声は大きいが、ラモス監督はチーム史の中で、最も厳しい状況でバトンを受けたという、擁護できる面もある。ただ、それにしても、監督としては、力不足が目立った。今の東京Vに言えることは、「誤った道に進んだときは、引き返さなければならない。そして、その判断は早ければ早いほうがいい。」これだけである。

■ 理想的なモデルケースとなった愛媛FC

J2初挑戦ながら、9位に食い込む健闘を見せた愛媛FCの戦いぶりは、非常に興味深かった。戦力的にも、クラブの規模でも、他のどこチームよりも劣っていたクラブが、クレバーなチーム作りで、J2に新鮮な風を吹き込んだ。今後、地方リーグからJ2に昇格を果たしたチームは、まず、今シーズンの愛媛FCをお手本にしたらいいかもしれない。

愛媛FCの特徴は、レンタル移籍中の選手が多いことであるが、面白いのは、ある程度実績のある中堅以上の選手を獲得したのではなく、潜在能力の高そうな未知数の若手を多くレンタルで獲得したことである。これが、成功につながった。

シーズン前に、サンフレッチェ広島からMF高萩洋次郎、DF田村祐基、DF森脇良太の3人をレンタルで獲得し、高萩洋次郎と森脇良太は、中心選手として活躍した。特に、MF高萩は、広島では才能は評価されていたものの、なかなかトップチームでの出場機会に恵まれなかったが、愛媛ではほぼフル出場し、大黒柱としてチームを引っ張った。年末のアジア大会では日本代表に選出されて、飛躍のシーズンとなった。

20歳前後の選手は、ユース代表歴のある選手でもなかなかトップチームで出場機会を得ることは難しい。一番大事な時期に経験を積むことができなかったためか、その後の成長カーブが失速し、いつの間にか平凡な選手になってしまった、というケースを多く見てきただけに、高萩のようなケースは珍しい。将来有望だが、チーム構成の問題で出場機会に恵まれなかった選手を外に出して、レンタル先で成長して返してもらう、というやり方は、双方のチームにメリットが多く、今後、もっと増えれば、もっとリーグが活性化されると思う。

■ 世界で最も過酷なリーグJ2

J2は、「世界で最も過酷なリーグ」と表現されることがある。1シーズンが48試合にも及ぶ長丁場であること、東西に広がった日本の国土を横断する移動距離の大変さが、その由来である。今シーズンも、その看板に偽りはなかった。

J1に昇格することになった、横浜FC・柏レイソル・ヴィッセル神戸の3チームも、決して順風満帆に勝利を重ねていったわけではなかった。ただし、その苦しい思いを経験したからこそ、J1昇格を果たしたときの喜びは増幅されるのだ。

■ 日本サッカーの原型が見られる

J2では、選手の質ではトップリーグのJ1には劣る。一番の違いは、1人で局面を打開できる選手が少ないこと。1人で打開できないときはみんなで崩すしかない。だから、このコンセプトのもと、J2では、チーム全員が連動して、ゴールを目指すスタイルが多くのチームに取り入れられている。

例えば、チェルシーやアーセナルのサッカーを見て、「これがイングランドスタイルのサッカーだ」と考える人はいない。イングランドの伝統的なスタイルのチームは、プレミアリーグよりも、下部リーグのチームに多く見られる。これはJリーグでも同じ傾向が見られる。浦和レッズや川崎フロンターレよりも、サガン鳥栖や愛媛FCのサッカーのほうが、中学生や高校生が参考に出来そうな日本スタンダードのサッカーを見せている。

■ ドラマが起こる確率は同じ

昨シーズンは甲府が入れ替え戦で勝利し、今シーズンは神戸が入れ替え戦に勝利した。これで、J1の最下層のチームとJ2の上位層に戦力的な差はほとんどないことが実証された。

「J2だから・・・。」と侮っている人は、きっと、これまで多くのドラマを見逃してきたかわいそうな人だと思う。レベルの違いこそあるが、W杯でも、CLでも、J1でも、J2でも、選手たちが懸命に戦うことには変わりはない。そして、その懸命な姿が、時にドラマチックな出来事を生み出す。そして、そのドラマが起きる確率に、違いはない。

■ J2 ベストイレブン

 GK 菅野孝憲(横浜FC)

身長179cmと小柄ながら、抜群の反射神経と飛び出しでゴールを守る、横浜FCの守護神。まだ22歳で、日本代表入りも期待される。驚異的な失点数を考えると、順当な選考。

 DF 北本久仁衛(神戸)

トーメの加入で、今シーズンは右サイドバックでプレーすることが多かった。攻守に活躍を見せ、DFリーダーとして、J1昇格に大きく貢献した。

 DF 早川知伸(横浜FC)

鉄壁の守備を築いたDFラインのリーダー。第4節以降、完全にレギュラーポジションを獲得した。

 DF 岡山一成(柏)

CBながら10得点をマークした、レイソル魂を体現する熱い男。柏スタジアムに熱狂を持ち込んだ。

 DF 坪内秀介(神戸)

右利きながら左サイドバックでプレー。精度の高いロングパスとクロスで攻撃の起点になった。攻守のバランスが取れた、J屈指の左サイドバックに成長した。

 MF 田中英雄(神戸)

ヴィッセル神戸を支えたダイナモ。無尽蔵のスタミナで、献身的なプレーを続けた。標準以上のテクニックも備わっている。

 MF ディエゴ(柏)

脅威の左足を有するクラッキ。21ゴール14アシストをマークし、柏のJ1昇格に大貢献した。

 MF 島田裕介(草津)

精度の高い左足をもつ、アシスト王。大宮からのレンタル移籍中で、来シーズンは、大宮に復帰することが予想される。

 FW 菅沼実(愛媛)

柏レイソルからレンタル移籍先の愛媛FCで、大活躍を見せた。愛媛では、左サイドハーフでプレーし、12得点を挙げた。北京五輪世代。

 FW 新居辰基(鳥栖)

23得点で、J2の日本人得点王。小柄だが、抜群の決定力をもつ危険なストライカー。J1チームからの引き抜きも予想される。

 FW フッキ(札幌)

左足の怪物。スピード・パス・シュートと全てが一級品。今シーズン終了後の札幌からの退団が濃厚。



J2 ベストイレブン





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 ├京都サンガ (92)
 -----岩崎悠人 (14)
 -----堀米勇輝 (20)
 ├セレッソ大阪 (247)
 -----柿谷曜一朗 (60)
 -----喜田陽 (8)
 -----キム・ジンヒョン (18)
 -----レヴィー・クルピ (20)
 -----杉本健勇 (24)
 -----玉田圭司 (22)
 -----フォルラン (22)
 -----丸岡満 (11)
 -----森島寛晃 (16)
 -----山口蛍 (55)
 ├ファジアーノ岡山 (57)
 -----岩政大樹(40)
 -----加地亮 (24)
 -----片山瑛一 (11)
 -----渡邊一仁 (11)
 ├レノファ山口 (27)
 -----岸田和人 (20)
 -----小池龍太 (12)
 -----庄司悦大 (18)
 ├徳島ヴォルティス (51)
 -----内田裕斗 (17)
 ├カマタマーレ讃岐 (10)
 -----我那覇和樹 (25)
 -----仲間隼斗 (9)
 ├愛媛FC (45)
 -----表原玄太 (8)
 -----河原和寿 (17)
 ├ギラヴァンツ北九州 (13)
 -----風間宏希 (15)
 -----小松塁 (17)
 ├V・ファーレン長崎 (14)
 -----坂井達弥 (9)
 -----佐藤洸一 (15)
 -----パク・ヒョンジン (4)
 -----永井龍 (21)
 ├ロアッソ熊本 (56)
 -----上村周平 (10)
 -----清武功暉 (21)
 -----齋藤恵太 (8)
 -----嶋田慎太郎 (12)
 -----平繁龍一 (12)
 -----巻誠一郎 (15)

【Division 3】
 ├ブラウブリッツ秋田 (12)
 ├福島ユナイテッド (8)
 ├栃木SC (32)
 ├長野パルセイロ (10)
 -----塩沢勝吾 (11)
 ├カターレ富山 (29)
 -----岸野靖之 (12)
 -----苔口卓也 (13)
 ├ガイナーレ鳥取 (10)
 ├大分トリニータ (49)
 ├FC琉球 (9)
 ├Jリーグ・アンダー22選抜 (6)

【日本代表】
 ├アギーレジャパン(観戦記) (4)
 ├アギーレジャパン(全般) (12)
 ├アギーレジャパン(採点) (2)
 ├関塚ジャパン(観戦記) (25)
 ├関塚ジャパン(全般) (36)
 ├なでしこジャパン(観戦記) (21)
 ├なでしこジャパン(全般) (9)
 ├鈴木ジャパン(U-19日本代表) (4)
 ├98ジャパン(U-16日本代表) (4)
 ├ザックジャパン(観戦記) (57)
 ├ザックジャパン(全般) (129)
 ├ザックジャパン(採点) (32)
 ├岡田ジャパン(観戦記) (40)
 ├岡田ジャパン(全般) (45)
 ├オシムジャパン(観戦記) (20)
 ├オシムジャパン(全般) (63)
 ├反町ジャパン(観戦記) (16)
 ├反町ジャパン(全般) (24)
 ├吉田ジャパン (11)
 ├牧内ジャパン (1)
 ├城福ジャパン (2)
 ├池内ジャパン (2)
 ├布ジャパン (4)
 ├94ジャパン(吉武ジャパン) (6)
 ├96ジャパン(吉武ジャパン) (11)

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