【浦和×千葉】 正しいジャッジだったのか? | | このエントリーを含むはてなブックマーク |

■ 試合の流れを決定付けた不可解な判定

オシムジャパンの主力メンバーが多く在籍する、浦和レッズとジェフ千葉の対戦。千葉は、巻の1トップ。浦和は、ワシントンの1トップで、山田とポンテがトップ下に位置する。小野と田中達也はベンチスタート。

試合は、前半15分にワシントンのPKで先制した浦和が、後半にも闘莉王のヘディングシュートで追加点。終盤のジェフの猛攻を凌いで、2対0で浦和が勝利した。

試合の分岐点となったのは、前半15分の千葉の結城の退場。ネネのロングフィードを結城とワシントンが競り合って、ワシントンにうまく体を入れられそうになったので、結城は、たまらずボールをクリアしようとアプローチしたとき、ワシントンに対するファールを取られてPK+一発レッドで退場となった。

このレフェリングに対する僕の見解は、

・PKに関しては、取られても仕方ない。ただし、ワシントンも大げさな倒れ方をしているので、ファールを取らずに、そのまま流していてもおかしくはなかった。

・一発レッドに関しては、完全に誤り。明らかにGKと1対1になっていたわけではないし、残り時間が75分もあるということを考えると、不当に厳しいジャッジだった。


と思う。

SRの岡田氏は、おそらく、”結城のファールがなければ、GKと1対1になっていた”と判断してレッドカードを出したのだと思う。そういう判断をしたなら、ルールブック上は、「PK+レッド」でも間違いではないと思う。でもね・・・。

■ アクセントになったネネの左足

これで数的優位に立った浦和は、10人となった千葉をボールキープ率で圧倒する。浦和の攻撃は、もともと、3人・4人が連動して相手を崩すスタイルではなく、個々の能力の高さを生かしてチャンスを生み出すスタイルである。

前半の千葉が、巻を1トップに残して、あとの選手は完全に引いてしまったので、センターバックの闘莉王・堀之内・ネネの3人が、フリーでボールをもって、積極的に前線に駆け上がるようになった。(空いたスペースのケアは、全部、鈴木啓太の仕事!)闘莉王のオーバーラップはいつものことだが、この試合で左のセンターバックに入ったネネのプレーぶりが興味を引いた。前節の坪井の怪我でネネがその代役となったが、左利きの特性を生かした安定したフィードと思い切りのいい上がりで、攻撃の基点となった。

■ 闘莉王のオーバーラップの是非

0対1でリードされた千葉は後半から、クルプニコビッチに代えて切り札の水野を投入。水野の右サイドからの突破とセットプレーで、ようやくチャンスを掴むようになる。しかし、浦和は、後半13分、山田の右クロスを闘莉王がヘディングシュート。これが、追加点のゴールになって2対0となった。

怪我でこの試合の出場が微妙だった闘莉王だが、何とか先発出場を果たした。やはり怪我の状態はかなり悪かったようで、この2点目を取った直後に内舘と交代となったが、存在感は際立っていた。相手のクロスを跳ね返したときや、横パスをインターセプトしたときは、躊躇なく前線に上がっていく。「DFなのに上がり過ぎる。」という批判もあるが、きちんと闘莉王の上がったスペースをボランチ(鈴木啓太)がカバーしているし、彼が前線に上がることでチャンスが拡大されて、得点の可能性が高くなることを選手みんなが認識している。そして、もはや攻撃のオプションのひとつになっているので、闘莉王が自分勝手に上がっているわけではないため、その批判は当たらないと思う。

■ 際立つ阿部のプレー

2対0となったことで、後半17分に、”お役御免”という感じで闘莉王が途中交代したが、ここから試合は、千葉が猛攻撃を仕掛ける。その中心は、阿部勇樹。一人少ないことで、阿部にはもともとのボランチの仕事に加えて、センターバック(特に、ストヤノフ)のカバーという役割が増えて、さらには、得点を奪うために前線に顔を出してチャンスに絡むという、3つの要求がなされたわけだが、その役目を完璧にこなした。敗れたものの、この試合のMOMは、阿部だったと思う。先日のガーナ戦では3バックの中央を務めていたが、やはりその才能が十分に生かされるのは、ボランチである。この試合もハイパフォーマンスを見せた浦和レッズの鈴木啓太と代表でダブルボランチを組むこともあるが、最終的には、どちらか片方はレジスタタイプの選手が起用されるだろう。鈴木啓太と阿部勇樹のレギュラー争いは、相当にハイレベルな戦いになるだろう。

一人多い浦和もカウンターを主体に何度もチャンスを作ったが、千葉のGK・岡本が採算のファインセーブを見せて追加点を奪うことは出来なかった。

■ ワシントンへの不満

浦和の攻撃は、MF長谷部がバイタルエリアでボールを持つとウイングバックのオーバーラップを交えたバリエーションのある攻撃になるが、なかなか、うまい具合に連動して崩すことが出来ない。その要因のひとつは、ワシントンにあると思う。ワシントンは、ペナルティエリア内でボールを持つと、この試合のPK奪取シーンのように強さを発揮するが、エリア外では、相手DFを背負ってボールをキープしたり、ロングボールに競り勝って味方にボールを落とすといったプレーがほとんどなく、前線で起点になることが出来ない。(ワンタッチプレーがうまくないので、中央に構えるワシントンにボールを当ててリターンパスを受け手前線に飛び出していくといったシーンはほとんどない。)試合数と同じだけのゴールを挙げているので、ストライカーとしては問題ないが、浦和の攻撃がいまひとつ評判どおりの力を発揮できていないのは、彼のプレースタイルに原因があるのかなと感じた。

■ 11人対11人の勝負が見たかった

闘莉王がいなくなったことで、千葉がセットプレーからヘディングでゴールを狙うシーンが増えていった。(フィールド上にいる闘莉王は、もちろん、存在感抜群だが、闘莉王がいないときは、逆に、闘莉王不在の影響を強く感じる。ホントに存在感のあるプレーヤーだ!)阿部のヘディングシュートと、羽生の右足のシュートがともにクロスバーにはじかれたが、どちらかのゴールが決まっていれば、10人の千葉が追いついていたかもしれない。スコアだけ見ると完敗のように見えるが、ジェフ千葉は立派なサッカーを展開した。

繰り返しになるが、結城の不可解なレッドカードの判定は試合を台無しに仕掛けた。ジェフの選手の頑張りで、試合はエキサイティングなものになったが、ドイツ以後の新しいJリーグを引っ張っていく、浦和レッズとジェフ千葉の試合である。11人対11人のがちんこ勝負が見たかった。




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2006/10/08 浦和レッズ トラックバック:0 コメント:0














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