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【日本×イエメン】 苦労してつかんだ勝ち点3 | | このエントリーを含むはてなブックマーク |

■ 流動的な阿部のポジション

アジアカップのイエメン戦。スタメンは、左サイドの駒野が外れて、羽生が攻撃的MFに入り、三都主を左サイドバックに下がった。システムは、4−4−2とも、3−5−2とも取れる。阿部がボランチの位置まで上がったり、最終ラインの左に入ったり、非常に流動的。ダブルボランチの鈴木啓太との関係は、横ではなく、完全に縦の関係である。なかなか、興味深い。

■ 最悪のピッチ状態

前半の15分ほどは、日本は、全く本来のサッカーが出来ない。スタジアムのピッチは、最悪レベルで、ショートパスですら、トラップのときに苦労するような状態。”イエメンのピッチはひどいな”、と思うけど、Jのスタジアムのピッチも、今は大変なことになっているので、まあ、仕方ないかも。

前半の半ばを過ぎると、徐々に、リズムは良くなる。いい形になるのは、ゴール近くで巻が相手ディフェンダーとヘディングの勝負になったときと、田中達也がバイタルエリアでボールをもったとき。サイドバックの、加地と三都主は、イエメンの執拗なディフェンスに苦しみ、精度の高いクロスを上げられなかった。

オシムジャパンが、苦労している原因は、先にあげたように、フォワードがボールをもったとき(プレーに関与したとき)に一番チャンスになりやすいということが上げられる。つまり、フォワードにボールが渡らなければ、なかなかチャンスになりにくい。これまでの日本代表には、中田英寿や中村俊輔といった、稀代のパサーがいたので、彼らが前を向いてボールをもったときは、相当に期待感が膨らんだが、当然のことながら、フォワードの選手がいい形でボールを持つ回数は、ミッドフィールダーがいい形でボールをもつ回数よりも、圧倒的に少ない。パス一本で局面を代えられる選手の必要性を感じる。

■ ようやく先制

後半、田中達也に代えて、佐藤寿人を投入する。田中達也がドリブルで局面を打開しようとするのに対して、佐藤寿人は、ゴールエリアから離れたところでは、簡単にプレーするスタイル。佐藤寿人が中盤に下がってボールをダイレクトにはたくプレーが、日本のリズムを作った。しかしながら、三都主の出来が悪く、フィードの段階で簡単なパスミスも増えてきて、後半15分ごろから、足が止まり始める。巻や遠藤が決定的なチャンスを作るものの、シュートが思うように打てず。勝ち点3がほしい日本は、後半28分に羽生に代えて我那覇を投入して3トップに変更。さらに、後半30分を過ぎると、闘莉王も前線に上げて、巻・我那覇・闘莉王を置く、3タワーに変更。ようやく、後半ロスタイムに、巻の折り返しを我那覇が決めて先制点。そのまま逃げ切って、1対0で日本が勝利した。

■ 苦労はしたが・・・

苦労はしたが、苦戦ではなかった。守備ブロックは安定していたので、イエメンに得点の可能性はなかった。阿部・闘莉王・坪井・鈴木の4人はもちろんのこと、前からのプレスもまずまずで、守備面では、進歩していることが伺えたと思う。

問題は、攻撃陣。この試合の後半は、遠藤が軸になってパス回しを行って、徐々に、よくなっていったが、どこかの位置で、”この選手がボールをもったら絶対にボールを取られない”、というポイントが欲しい。走るサッカーを志向するのは間違っていないが、今のチームは、メリハリがないように思う。やみくもに走るのではなく、この選手がボールをもったときは、ボールを取られる心配がないので、みんなで前に上がって攻撃に参加する、というような共通理解があれば、試合展開に、だいぶ落ち着きもでてくるのではと思う。

■ 選手採点&寸評

GK:川口能活 6.0

ほとんど見せ場はなかったが、プレー機会では、落ち着いたプレーを見せた。

DF:加地亮 5.0

高い位置でプレーしたが、相手にサイドのスペースを消されて、持ち味は発揮できず。クロスの精度も、低かった。

DF:坪井慶介 6.5

守備面では、問題はなかった。後半17分に、右サイドを駆け上がってシュートに絡んだシーンは、この試合を通しての、ベストプレー。新しい一面を見せた。

DF:田中マルクス闘莉王 6.0

センターバックとして、高さを見せたが、ドリブルで駆け上がる場面では危なっかしいシーンが何度かあった。闘莉王のオーバーラップは効果的だが、まだ、チーム全体で闘莉王の攻撃力を生かそうとする場面は少ない。

DF:三都主アレサンドロ 3.5

サイドバックでプレーしたが、最悪の出来。無理なパスが多く、リズムを壊した。サイドを突破してクロスを上げる場面もほとんどなかった。非常に波のある選手なので、三都主のバックアップを探しておかなければ・・・。

MF:阿部勇樹 6.0

左センターバックと下がり目のボランチでプレー。臨機応変なスタイルは、新しい日本代表のオプションになるのか?この試合も、完全に黒子に徹した印象。

MF:遠藤保仁 5.5

決定的な場面でシュートをふかしたシーンが目立ったが、90分で見ると、悪くはなかった。後半は、遠藤にボールが集まって、プレーを展開した。ただし、ガンバで見せているような、落ち着きがないのが気になる。

MF:羽生直剛 5.0

前半は悪くはなかったが、後半は、完全に消えてしまった。周りの選手に使われるタイプなので、仕方ない部分もあるが・・・。

MF:鈴木啓太 6.5

この試合でも、中盤で奮闘を見せた。その闘志は、オシムジャパンにも不可欠になりつつあるが、前目のボランチをするには、攻撃力が不足しているのも事実。

MF:梅崎司 採点なし。

ロスタイムのみのプレーだったが、もっと早い時間から使っても面白かった。

FW:巻誠一郎 5.0
3度あったチャンスで決めきれず。高さはもちろんだが、幅広く動き回るのも、本来の巻の持ち味のはずだが、オシムジャパンでは見られないのは不思議。絶対的な存在ではない。

FW:田中達也 5.5

特に出来は悪くはなかったが、前半で交代した。切れのあるドリブルは大きな武器だが、ゴール前で雑なプレーも目立った。

FW:佐藤寿人 6.5

後半から出場。決定機は逃したが、好プレーを見せた。我那覇が入って3トップに変更してからは、左ウイングでプレー。好クロスで、チャンスメーク。

FW:我那覇和樹 6.5

値千金の決勝ゴール。決して簡単なシュートではなかった。フリーではなったヘディングシュートは決めておきたかったが、最後に大仕事をした。

■ 評価できるのは・・・

全体的な感想として、やはり、この芝では、パスサッカーは難しいが、そんな中で、比較的早い段階からパワープレーをして、勝ち点3を取りにいった点は評価したい。

T&T戦、イエメン戦(H)、サウジ戦、イエメン戦(A)と4連戦を終えたが、”こういうサッカーをします”、というのは、少しずつ見えてきた。ガンバとジェフの選手が加わった残りの3試合は、問題も多かったが、ほとんど固定メンバーで戦ったが、次の試合では、おそらく、フィットしなかった選手を外して、メンバーに入っていない選手を何人も加えるだろう。はたして、どんなメンバーが呼ばれるのか?まだ、オシムジャパンは、始まったばかりだ。




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2006/09/07 日本代表 全般 トラックバック:0 コメント:0














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