■ Jリーグサッカー監督 プロフェッショナルの思考法ヴァンフォーレ甲府の城福浩監督が、今年の6月に出した「Jリーグサッカー監督 プロフェッショナルの思考法」という本を読んでみた。城福監督というと、クラブチームの監督としても、代表チームの監督としても、実績を残してきた指導者で、今シーズン、ヴァンフォーレ甲府をJ2優勝に導いた監督でもある。
個人的には、MF柿谷、MF水沼、MF山田直、MF岡本らが中心だったU-16日本代表がアジアを制覇したときのサッカーは、日本のチームとしては、過去最高レベルで、「人もボールも動くサッカー」を実現していたと思うので、どういう考えを持った人なのか、興味があったので、今回、この本を購入した。内容は以下のとおりである。
(内容紹介)監督はどのようにチームを作り上げるのか?現役プロ監督が初めて明かす!!
監督はどういったことを思考し、どのように決断を下しているのか。ヴァンフォーレ甲府で指揮を執る城福浩監督がFC東京監督時代、U-17日本代表監督時代に培われたものを実例として、チームを躍動させる“ロジカルな思考法”を公開する。監督の立場で考えると、サッカーはより深く見えてくる
PROLOGUE 監督とは――重圧と歓喜の狭間で
CHAPTER1 チーム編成論
CHAPTER2 マネジメント論
CHAPTER3 采配論
CHAPTER4 戦術論
CHAPTER5 育成論
組織を躍動させる“思考ロジック”
○補強とは、一刻を争う情報戦の世界
○選手が立ち返る場所"スタンダード"を示す
○ボジションの確約は絶対にしない
○試合の翌日に考えるのは、控え選手のこと
○選手交代は、守備面も考えながら行う
○プレッシングで守備のスイッチを入れる
○ショートカウンターで相手が拡散した隙をつく
○ハーフタイムで話せる時間は3、4分
■ 興味深いエピソードこの本は、2012年6月4日に発行されているので、甲府での出来事に関しては、あまり触れられていない。メインとなっているのは、2008年から2010年まで監督を務めたFC東京のことであり、U-16日本代表やU-17日本代表についても、ページが割かれている。
本書の最後にも書かれているが、現役バリバリの指導者が、こういった本を出すというのは、かなり珍しいことである。手の内を明かすことにもつながるので、異例ともいえるが、予想以上に、細かい部分まで書かれているので、Jリーグの監督というのが、どういうものなのかを知る上では、かなり有効な本だといえるだろう。
選手のエピソードで面白かったのは、FC東京の監督に就任した1年目のシーズン開幕前の話である。キャンプ前の自主トレ期間中に、自軍の選手のことを知るためにアンケートを実施して、「テクニック」、「スピード」、「パワー」などを10点満点で自己評価させたという。
このとき、ユニークな回答が返ってきたのは、DF今野泰幸とDF長友佑都の2人で、「Jリーガーの平均は5」という設定だったが、当時、プロ1年目でリーグ戦にデビューする前のDF長友は、「走力」と「メンタリティ」の項目で10点満点を付けてきたという。城福監督は、「自信過剰なやつなのかな?」と心配したというが、DF長友は「分かっています。自信あります。」と答えたという。
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◆ まとめ #355 城福浩 「Jリーグサッカー監督 プロフェッショナルの思考法」を読んで (2012/11/23)
・Jリーグサッカー監督 プロフェッショナルの思考法
・興味深いエピソード
・監督の1週間の過ごし方
・変化を感じた甲府のサッカー
→ ヴァンフォーレ甲府の城福浩監督の書いた「Jリーグサッカー監督 プロフェッショナルの思考法」という本を読んでの感想文です。FC東京時代のこととU-16やU-17の監督の頃の話が中心となっていますが、Jリーグの監督がどういう仕事をしているのかを知ることができます。
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