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【日本×クロアチア】 8年越しの再戦 サッカーコラム J3 Plus+ 

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ホーム > ドイツW杯 > 【日本×クロアチア】 8年越しの再戦

【日本×クロアチア】 8年越しの再戦 | | このエントリーを含むはてなブックマーク |

■ 灼熱のニュルンベルグ

ニュルンベルグでの日本対クロアチア戦。オーストラリア戦と同じく、灼熱の太陽のもと、日本代表は、よく戦ったが、決勝ゴールは奪えず。ただ、かろうじて決勝トーナメント進出の可能性は残した。

この試合の日本代表は、加地が復帰して<4−4−2>でスタート。小笠原、中村、中田、福西の4人でダイヤモンド型の中盤を構成した。

詳しい試合経過は見ての通りなので省略するが、宮本が与えたPKを川口の好セーブでクロアチアに先制点を与えず。後半は、MF稲本、FW玉田、FW大黒を投入して、ゴールを目指したが、決定打を欠いた。クロアチアも、パワープレーからゴールを目指したが、日本同様に、決定的なチャンスは作れなかった。

■ 狙われた左サイド

試合は、立ち上がりから、クロアチアが、執拗に日本の左サイドを突いてきた。ほとんどの攻撃は、左サイドの宮本と三都主の方向から。PKを与えたシーンも、宮本の高さの無さを突かれたものだった。クロアチアは、日本のウェークポイントを徹底的に突いてきた。

前半途中でほとんどパニック状態になった宮本だったが、ジーコは交代を選択しなかった。このとき切れたカードは、宮本→茂庭(坪井)と、三都主→中田浩二のどちらかだったが・・・。まあ、宮本を外すという選択を、ジーコはとれないだろう。

■ 三都主の攻勢

ただ、面白いのは、結果的に前半でパワーを使い果たしたクロアチアの右サイドのスルナのサイドを、後半は三都主が突いて、攻め込んだことだ。

クロアチアサイドの視点で見ると、後半の三都主のドリブル突破は脅威だっただろう。宮本も、後半には立ち直って、カバーリングとフィードで持ち味を発揮した。結果オーライではあったが、ジーコの選択が功を奏した形になった。

■ 宮本という存在

しかしながら、世界レベルで見ると、宮本の身長のなさでは、いつか、ほころびが出てしまうということは、すでに分かっていたことだ。

だが、ここで宮本だけを批判するのは、完全に筋違いではある。トータルバランスで見ると、宮本と中澤のコンビが、日本で最高クラスのコンビだったのは間違いないことであり、宮本には、宮本のよさがあって、彼は、カバーリング能力やフィード力に関しては、日本人のDFの中では、際立っている。ただ、残念ながら、このチームには、宮本の弱みをカバーして、宮本の強みを際立たせるだけの、戦術や戦略がなかった。

■ 日本サッカーに関わるすべての人の責任

ワールドクラスのCBがいないというのは、日本サッカー界の永年の課題であるが、これは、選手や指導者だけの責任ではないと思う。

「失点数」という目に見える数字に関係なく、純粋にそのプレーシーンだけを見て、「これは、いいディフェンスである。」とか、「これは、良くないディフェンスである。」と、的確に評価のできるマスコミ関係者やサポーターが、いったい、日本にどのくらいいるだろうか?

いいプレーをしたにも関わらず、正当な評価がされないという状況が続くと、子供たちがもつ、「地味なポジションであるDFで大成しようとする気持ち」は揺らぐものである。

優れたCBが育ってこない理由は、攻撃的なタレントばかりに目がいって、守備的な選手を正しく評価してこなかった(あるいは、出来なかった)日本サッカーに関わる全ての人の責任だといえるだろう。世界と戦える高さと強さとうまさを持つセンターバックの育成は、これから4年間の最大の課題である。

■ 稲本の投入

日本代表は、後半開始から、福西に代えて稲本を投入したが、これは、なかなかいい采配だった。福西のクレバーさは、ジーコジャパンにとって不可欠なものだが、オーストラリア戦でも、この試合でも、運動量がやや足りなかった。

稲本が入ったことで、中盤は活性化され、MFクラニツァールをフリーにすることが無くなって、クロアチアは空中戦で攻めるしかなくなった。

攻撃に関しては小笠原が入ったことで、中盤に中田と中村の間にひとつの中継ポイントができて、オーストラリア戦よりはるかにスムーズにボールが回るようになって、両サイドの加地と三都主のサイド攻撃も機能したが、やっぱり最後の部分で正確さを欠いた。

いまさら言ってもしょうがないが、前線に高さがないと、どうしても攻撃の選択肢が狭まってしまう。グラウンダーのクロスも、アーリークロスも、効果が生まれるのは、相手ディフェンダーに「高さでやられるかもしれない」という、警戒心があってものである。

高原(181cm)や柳沢(177cm)では、残念ながら世界レベルでは戦えない。前線で体を張ってボールをキープして、相手DFを集中させるだけのタレントが、2010年は不可欠である。

■ 可能性はゼロではない

クロアチア相手に、勝ち点3を取れなかったことは非常に残念だが、この結果をもって選手や、監督、スタッフを批判することは出来ない。難敵相手に、勝ち点1を獲得できたことについては、一定の評価はしたい。

この試合では、高さ不足という弱点を突かれても、何とか守りきった。選手選考の段階から、高さ対策を十分にしてこなかったというのは、当然、やはり非難されるべきではあるが・・・。シュケルの左足に沈んでから8年たって、日本サッカーの進歩は確認できた。

最終戦のブラジル戦。もう、開き直って、攻め込んでほしい。そして、奇跡を起こしてほしい。可能性は残った。ゼロでは無い。


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