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【入替戦:甲府×柏】 ヴァンフォーレ 夢への挑戦 | | このエントリーを含むはてなブックマーク |

■ 運命の入れ替え戦第1戦

運命の入れ替え戦、ヴァンフォーレ甲府対柏レイソル戦。この対戦カードを見て、「ヴァンフォーレ甲府って、弱小だと思っていた。」という人は、あんまりサッカーを知らない人です。そして、「柏の楽勝でしょ。」という人も、あんまりサッカーを知らない人です。一時期の経営危機を乗り越えてからの甲府の勢いはすさまじい。「J2の中で下位をさまよっていた時代」、そして、「J2中位をキープできるようになった時代」を経て、本日、入れ替え戦に臨んだ。

第1戦は、甲府のホームスタジアム、古瀬陸上競技場。普段はバルサスタイルの4−1−2−3だが、この試合は4−4−2の布陣。これは、柏のカウンター対策か。相手の柏は、エースのFW玉田と、中盤の要の明神を欠く苦しい布陣。

立ち上がりから、攻めるのは甲府。右サイドハーフのMF石原が精力的な動きからチャンスを作る。開始から、石原が再三裏に抜けてクロスをあげるも、精度が低くシュートまで至らず。その後も、ボールをキープするのは甲府だったが、さすがに柏はJ1のチームという感じで、抜け目なく先制する。前半10分に、大野のセットプレーからレイナルドがヘディングで合わせる。最近の好調の大野のキックからまたしてもゴールが生まれた。

これで、試合は柏のペースになるかと思われたが、その後もずっと、甲府ペース。前半23分には、すばやいパス回しから、フリーになったMF山本がシュートを放つもゴールならず。その1分後、右サイドからのセンタリングをファーのバレーが中央に折り返すと、そのゴールに飛び込んだ倉貫が頭で合わせて同点のゴーーーール。

追いついた後も、長谷川とバレーが再三ドリブルで相手をかく乱してチャンスを作り続けるが、ゴールは奪えず、エキサイティングな前半は1対1で終了した。柏のチャンスはセットプレーのみで、前線の矢野とレイナウドは完全に孤立していた。修正が必要。

■ 勝ち越しゴールはバレー

そして後半。甲府の勢いはさらに加速する。逆転ゴールはFWバレー。藤田のスローインから始まった一連の波状攻撃で、最後は倉貫からのパスを右足で決めた。

追いつきたい柏は、増田に代えて小林亮を投入。このあたりから、柏が本来の動きを見せ始めてくる。60分には、カウンターからレイナウド→大野→谷澤とつないで、谷澤が決定的なシュートを放つも阿部がファインセーブ。62分には、大野のロビングパスから、レイナウドが裏で受けてシュートを放つも、シュートは枠外。柏は大野が絡むと、ビッグチャンスの予感がする。甲府も、65分に左サイドの長谷川のクロスから、中央のバレーが合わせるが、ミートできず。

その後は、ハプニングの連続。柏は相手のバックパスから、ペナルティーエリア内で間接フリーキックのチャンスをつかむも、甲府DFは体をはって守りきった。停電の時間も含めて、130分間、集中は途切れず、2対1で勝利を勝ち取った。

■ 素晴らしいサッカーを見せた甲府

それにしても甲府は素晴らしいサッカーをした。負けたくない柏と、勝ちたい甲府、その差がはっきりと現れた形となった。右の石原からクロスが入るその瞬間、ゴール前には、バレー・長谷川・藤田・倉貫の4枚が待ち構える。石原のクロスの精度は恐ろしく低いが、それでもチャンスに結びつくし、ゴールにもつながる。

昨今、サッカー界では、クロスの精度が高さ/低さが、いろいろ議論されているが、結局のところ、得点になりやすいのは、枚数が多いときだなと感じる。

甲府の選手で目立ったのは、やはりMFの藤田と倉貫のコンビ。藤田の左右両足から繰り出される、クロスは変幻自在。ワンタッチで相手をいなすプレーもユーモアに溢れていて、見ていて楽しい選手。さすがに、永遠のサッカー小僧・小野伸ニに練習をさぼらせるまでのショックを与えた天才児だ。

もう一人、倉貫は中盤の底からゲームを組み立てるレジスタだが、積極的にゴール前に顔を出す。この試合も、1ゴール1アシストの活躍。ともに運動量も豊富で、トータルバランスの取れた現代的なプレーヤーへと成長を遂げた。この二人、J1のクラブに対してはいろいろと複雑な感情もあるだろうが、来シーズンは、晴れてJ1のピッチで戦う姿を見てみたいな。

■ 脅威のバレー

それでも、この試合の最高殊勲選手はバレー。190cmの長身ながら、持ち味はスピード溢れるドリブル突破だが、この試合でも、土屋相手に迫力あるプレーを続けて柏の脅威となった。J2でトップのストライカーは、J1相手でも十分通用することを、プレーで示した。

一方の柏は、立ち上がりから、ずっと、甲府に押されっぱなしだった。2・3日前の新聞の報道で、ラモスが、「甲府を決してなめてはいけない。」といった発言をしていたようだが、そういう発言がでること自体、ラモス氏と柏が、甲府をなめていた証拠だ。フリーランニングが多く、攻撃のイメージをみんなで共有できていた甲府と、前線のタレントに頼ったその場しのぎのサッカーをする柏。残念ながら、サッカーの質が、全く違った。

決して番狂わせではない。さあ、夢の舞台まで、残りは90分だ。


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