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J2リーグ 大展望 (2010年版) サッカーコラム J3 Plus+ 

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■ もうすぐ開幕

3月6日にJ2リーグが開幕する。

今シーズンは、JFLからギラヴァンツ北九州が昇格し、過去最多の19チームでのリーグ戦となる。昨シーズンまでは「3回戦総当たり」だったが、チーム数の増加に伴って、「2回戦総当たり」に変更になった。このレギュレーション変更も、大きなポイントになるだろう。昨シーズンは、実に51試合。ほとんど休むことなく、「土(or 日)・水・土(or 日)」と続く3連戦が多く、層の薄いチームにとってはタイト過ぎるスケジュールだった。

したがって、必然的に、資金力のある選手層の厚いチームが上位に生き残る可能性が高かったが、今シーズンは、試合数が「51試合」から「36試合」に減っており、「勢い」で開幕から突っ走って昇格を手にするチームが現れたとしても不思議ではない。そういう意味で、意外なチームが昇格を果たす「サプライズ昇格」の可能性は、昨シーズンよりも高いのでは?と思われる。

■ 昇格争い

昇格争いを考えると、柏レイソル、ヴァンフォーレ甲府、ジェフ千葉、コンサドーレ札幌の4チームの戦力が頭一つ抜け出ており、この4チームを中心にリーグが進むことが予想される。柏と千葉の降格組は、ほとんど主力が流出せず、昨シーズンと同等以上の戦力を有している。また、甲府と札幌は大型補強に成功し、課題だった得点力不足が解消される可能性が高く、柏、千葉に引けを取らない戦力となっている。

この4チームに続くのが、徳島ヴォルティス、サガン鳥栖、横浜FCの3チームか。徳島も大型補強に成功。J2屈指のレフティであるMF島田を中心に、FW津田、FW柿谷、FW平繁といった若い選手がブレークすれば、もともと、DF三木、DFペ・スンジンを中心に守備力には定評があるため、一気に昇格争いに食い込んできてもおかしくは無い。

また、松本監督が4年ぶりに復帰した鳥栖は、MFキム・ミヌ、FW豊田、FW萬代の獲得に成功。MF高橋、MF高地、MF島田、MF武岡と昨シーズンの中盤のレギュラーメンバーは、全て他チームに移籍してしまったが、それでも、伸びしろのある選手が揃っていて、課題の開幕ダッシュに成功すれば、悲願の昇格も見えてくる。4年ぶりに現場に復帰した松本監督の手腕にも期待がかかる。

その鳥栖から岸野監督、DF柳沢、MF高地、MF武岡、DF渡邉を引き抜いた横浜FCは、FW大黒、MFシウヴィーニョ、FWサーレスと実力者を獲得。総合力が大幅にアップした。新しい選手が多く、チームのケミストリーという意味で不安は残るが、岸野監督の腕次第で、昇格も可能な大戦力となった。

■ 注目のクラブ

それ以外で、特に注目したいのは、水戸ホーリーホック、ザスパ草津、ロアッソ熊本、FC岐阜の4チーム。FW高崎、FW荒田が抜けた水戸は、「戦術=高崎」のサッカーからどう脱皮するのか?最重要選手を失った木山監督が、どうチームを作り直すのかに注目したい。草津は、23ゴールを挙げたFW都倉が抜けたものの、湘南の至宝MF菊池を獲得。守備力に課題を残すチームだが、副島監督という守備組織の構築に優れたこれまでとは違うタイプの指揮官を迎えてどういう変化を見せるのか?

同様のことは、ロアッソ熊本にも言える。2006年に横浜FCを率いてJ1昇格を果たしたアジアの大砲高木監督を迎えた熊本も、守備力アップが不可欠。MF藤田、MF西を中心とした攻撃はイマジネーション豊富で、定評があるだけに、守備力がアップすれば、期待以上のシーズンとなる可能性も見えてくる。

ジャンプアップの可能性があるのは、FC岐阜。MF高木が抜けたものの、ほとんどの主力が残留。資金力の乏しいチームであるが、「最後まであきらめないサッカー」が浸透していて、前線には、昨シーズン43試合で16ゴールを挙げたFW佐藤洸一が控える。このチームを、J2で最高のプレーメーカーであるMF橋本卓がどう操るのか?

■ 要注意のクラブ

下馬評は低いものの、注意しておかなければならないのがアビスパ福岡と愛媛FC。福岡は、昨シーズンはスタートダッシュに失敗し、11位に終わったが、シーズン途中から戦力が整い始めて、上位チームともほぼ互角で戦った。「リトバルスキー後遺症」もあって、選手層の薄さが懸念されるが、FW大久保、FW高橋、FW田中とアタッカー陣の能力だけ見ると、J2でも有数である。DF丹羽を中心とした守備がどこまで踏ん張れるか?

一方、ライバルの徳島に差をつけられつつある愛媛FCは、昨シーズン中にFW福田健二を獲得。満を持してJリーグ再デビューとなる「さすらいの点取り屋」が、故郷でどれだけのゴールを奪うことが出来るか?大黒柱のMF赤井秀一のパフォーマンスにも注目したいところ。バルバリッチ監督の能力次第では、上位進出の可能性もないとはいえない。

■ 再建のスタート

逆に、大分トリニータと東京ヴェルディの2チームにとっては、どういうシーズンになるのか、予想のつかないシーズンである。財政難のため、オフには主力が流出。資金的な問題が解決しない限り、J1昇格は見えて来ず、再スタートの厳しいシーズンとなる可能性もある。

予想スタメンを見ると、中位以上に食い込んできても全く不思議ではないが、モチベーション的にどうなのか?無理をすれば、チーム存続の危機となるだけに慎重なかじ取りが求められるが、あまりにも勝利から遠ざかると、サポーターを失うことになりかねない。

■ 降格制度

J2の最大チーム数は「22」とされている。したがって、今シーズン、JFLの準加盟クラブの幾つかが、「J2昇格」の権利を勝ち取った時、2011年シーズンはMaxの「22チーム」となる可能性がある。そうなると、降格制度がスタートすることになる。J2からその下のJFL(J3?)に降格するとなると、J1からJ2への降格とは比べ物にならないほどのダメージとなる。それ(=降格)は、クラブの存続すら危うくなる一大事である。

幸いにして、近年、JFLから昇格してきたクラブは、近い将来の「残留争い」を想定してチームを作って来た感はあるので、慌てる必要はないのかもしれないが、栃木SC、ファジアーノ岡山、カターレ富山、ギラヴァンツ北九州といった若いクラブは、来シーズン以降の戦いを見据えて、チーム強化を図る必要性がある。

年々、チーム数が増えてきたJ2であるが、J1の椅子が「18」のみという状況に変わりは無い。したがって、後から生まれたクラブが、先を走っているクラブを追い抜いてJ1にたどりつくのは、非常に困難なことなってきている。資金力、観客動員力、団結力等、何か他のチームに絶対に負けないという、「ストロングポイント」を作らなければ、順番待ちの列の後ろに並んで、チャンスを待つしかなくなる。

■ 注目の選手

FWカズ、FW中山雅史、MF藤田俊哉といったベテランスターのプレーにも注目が集まるが、やはり、若手の台頭にも期待したいところ。昨シーズンは、FW都倉、FWハーフナー・マイク、FW高崎といった大型ストライカーがブレークしたが、今シーズンもブレークの可能性を秘めた選手はたくさんいる。

その筆頭候補は、コンサドーレ札幌のMF古田と東京ヴェルディのMF河野。ともに、小柄であるが、テクニックがあってイマジネーションもある。単なる巧い選手から、危険な選手に昇格出来たら、その価値は高まる。大型フォワードでは、柏のFW林。186cmの長身ながら、柔らかいボールタッチを見せる優雅なストライカーである。

更には、セレッソ大阪から加入した水戸のFW白谷、岡山に完全移籍を果たしたFW喜山、韓国人ストライカーの大分のFWチェ・ジョンハン、眠り続けるファンタジスタの徳島のFW柿谷らのブレークにも期待。それ以外のポジションの選手では、札幌のレフティDF岩沼、北九州の天才MF佐野、福岡のMF岡本のプレーにも注目したい。


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