サッカーコラム J3 Plus+ 
J1、J2、日本代表を幅広くカバーします。
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■ ドーハの悲劇から15年

アジア最終予選の第3戦。因縁の地のカタールのドーハで戦う日本代表。ドーハの悲劇からすでに15年が経過している。

日本は<4-4-2>。GK川口。DF内田、闘莉王、寺田、長友。MF長谷部、遠藤、中村俊、大久保。FW田中達、玉田。GK楢崎、DF中澤が怪我のため欠場。左サイドMF松井ではなくFW大久保。

■ 思わぬ大差

日本は前半19分にDF内田の裏へのパスにタイミングよく走り込んだFW田中達が落ち着いて決めて先制に成功。その後も、FW田中達を中心に日本が攻め込む。カタールのチャンスシーンはセットプレーがほとんど。FWセバスチャンにも自由を与えなかった。前半は1対0で終了。

日本は後半開始すぐに、MF長谷部のパスを受けたFW玉田が豪快に左足で決めて2点リードを奪う。さらに、MF中村俊輔のクロスからファーサイドのDF闘莉王がヘディングで決めて3点目。

結局、3対0で快勝。オーストラリアに次いでグループ2位につけて、ワールドカップ出場に一歩、近づいた。

■ 立ち上がりを凌いで・・・

立ち上がりの10分にカタールが攻め込んだが、その時間を落ち着いて凌ぐと、徐々に日本ペースになっていった。カタールの攻撃が厚みがなかったのにも助けられて、ほとんど決定的なピンチは無かった。

DF中澤に代わって出場したDF寺田はビルドアップでのミスもあったが、守備面ではほとんどミスなくこなし、代役以上の働きを見せた。オシムジャパン時代から、DF闘莉王とDF中澤に次ぐ第3のセンターバックが定まっていなかったが、ここに来て、DF寺田の存在が大きくなってきた。

189cmという高さはDF中澤以上であり、堅実さという意味ではDF闘莉王を上回る。Jリーグでプレーするディフェンダーの中にも、何人かは国際舞台でも通用しそうなセンターバックはいるが、即、代表で試合に出て及第点以上のプレーが出来る選手は少ない。

■ フリーランニングが生んだゴール

日本の先制ゴールはMF長谷部のランニングが生んだ見事な形だった。パスを出したDF内田、シュートを決めたFW田中達も良かったが、相手DFを引き付けたMF長谷部のファインプレーだった。

攻撃面でそれほど連携が取れているわけでもなく、かといって高さがあるわけでもない岡田ジャパンでは、ゴールを奪うためには、誰か一人が目を見張る個人技を見せないとなかなかチャンスにはつながらなかったが、ここ最近では、MF長谷部あるいはDF長友のフリーラン二ングが攻撃の幅を付けるのに重要な戦法になっている。

■ 重要度を増す長谷部誠

MF遠藤が中盤の底で黒子役に徹したことで、MF長谷部が随分と前目のポジションでプレーし、攻守に活躍を見せた。岡田監督になってからの特徴的な選手起用というと、DF内田とMF長谷部の起用が挙げられるが、この試合では、この二人がアシストという結果を残した。

2004年にJ1リーグのベストイレブンに選ばれているMF長谷部は、早くから実力を高く評価されてきたが、なかなか代表には縁がなく、期待された割には国際舞台で活躍が出来なかったが、ホームのウズベキスタン戦に続いて、光るプレーを見せた。

オシム前監督が退任せざる得なくなったことは非常に残念であるが、1つ岡田ジャパンになって良かったことを挙げると、代表でのMF長谷部の躍進を挙げることが出来る。

■ 2トップの活躍

得点力不足が懸念される日本代表だが、この試合は2トップがともにゴール。FW玉田は立ち上がりは良くなかったが、徐々にテンションを挙げていって、後半は鋭いドリブルで何度も相手DFを突破した。

アウェーのバーレーン戦でも2トップを組んだFW玉田とFW田中達は、身長は無いがキープ力があるので前線で起点となれる存在であり、チームとしてもロングボールを蹴り込むのではなく、しっかりと2トップがキープしやすいボールを供給し続けた。

■ 岡田監督の采配

この試合では、岡田監督の選手起用がものの見事に当たった。スタメン起用も間違いはなかったし、キープ力のあるMF松井の途中交代も当たった。この日のベンチメンバーを見ると、バリエーションに乏しく、仮にどうしても得点が必要になったときに、果たして攻め込むことが出来たのか、疑問ではあるが、今日は全てが好転した。

主力が欠けていて過密日程という厳しい状況であったが、危なげなく、アウェーで3対0という結果を残したのは、文句なく、素晴らしい。守備的なボランチを置かない布陣や前線に体を張って起点になれるターゲットタイプを置かない岡田ジャパンは、これまでの試合ではピッチ上に並ぶタレントの割には物足りない試合が続いていたが、ようやく真価を発揮した。

とりあえず、この日のパフォーマンスだけを顧みると、ドイツの地で果たせなかった「中盤にテクニックのある選手を並べるオールスター布陣でどこまで世界に通用するのか?」という古くから日本サポーターの頭の片隅に残るアイデアリスティックな考えの可能性を検討させるに十分な出来だった。当然、それには、MF長谷部やMF遠藤が見せた献身的かつ効果的なチームプレーがベースにあることは言うまでもない。

■ 中村俊輔の処遇

全体的にはスムーズかつ理想的な展開だったが、1つ気になるのはMF中村俊輔のコンディション。この試合でも足にガチガチのテーピングを巻いていて、アシストは見せたが万全とは程遠い出来だった。今シーズンは、スコットランドリーグが開幕して以降、セルティックでも日本代表でも、なかなかパフォーマンスが上がって来ていない。

試合に起用すれば、相手は警戒してマークが集中するという利点はあり、大衆は常に中村俊輔の起用を望むが、あまりにも状態が良くない場合はしっかりと見極めてベンチに置くことも考えなければならない。攻撃的なポジションの選手では唯一のアンタッチャブルな存在になっているだけに、今後、岡田監督が苦悩する日が来るかもしれない。


コメント
この記事へのコメント
相手のプレスを受けながら闘莉王に戻し闘莉王が前に蹴りだしたシーンはややパスが弱く危なっかしかったので汗
まぁ悪くはなかったので期待の現れです。
2008/11/25(火) 20:50 | URL | なら #-[編集]
>>> ならさん

どうもコメントありがとうございます。長谷部だけでなく遠藤も一度、左サイドで簡単にかわされて相手にドリブルでペナルティエリアに侵入されるシーンがありましたが、ああいうプレーは、守備のスペシャリストでない弊害ですね。そういうプレーを極力なくしていかなければなりません。あと、バックパスについてですが、「低い位置」ならば、それほど問題視することでもないのでは、と思います。頻繁にそういうプレーをしていたわけでは無いですし・・・。
2008/11/23(日) 00:14 | URL | じじ #-[編集]
長谷部は得点シーンに絡むなどは良かったですが、前半のディフェンスが軽かった印象で、低い位置で受けてフリーなのに前を向けずにDFラインに戻すシーンにはがっかりです。
2008/11/20(木) 13:11 | URL | なら #-[編集]
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