【名古屋×川崎F】 ピクシーの得た収穫
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■ 連敗は避けたい
第8節の東京V戦に0対2で敗れて連勝が6でストップした名古屋グランパスがホームの瑞穂競技場に川崎フロンターレを迎えたJ1第9節。
名古屋は<4−4−2>。GK楢崎。DF三木・バヤリッツァ・増川・阿部。MF山口・中村・マギヌン・深井。FWヨンセンと玉田。疲労等を考慮して、MF小川・MF吉村・DF竹内・DF吉田の4人のレギュラーメンバーをスタメンから外す大胆布陣。
対する川崎Fは関塚監督が辞任して高畠監督が就任して2試合目。新監督の初戦の柏レイソル戦は0対2の状況から逆転勝利。勢いに乗りたいところである。
<3−5−2>でGK川島。DF井川・寺田・伊藤。MF菊地・中村憲・谷口・村上・山岸。FW鄭大世とジュニーニョ。MF森が警告累積のため出場停止でその代役はMF村上。MF村上が右サイドで、MF山岸が左サイドに入る。
■ ジュニーニョの決勝点
試合は立ち上がりから川崎Fが優勢。しかしながら、前半21分にCKからMF中村のクロスを川崎FのDF寺田に競り勝ったFWヨンセンがヘディングでゴールに押し込んで名古屋が先制する。
一方の川崎Fは前半28分にペナルティーエリア内でMF中村憲のスルーパスを受けたMF村上が右足でゴールを決めて同点に追いつくと、さらに前半36分にもFWジュニーニョとのコンビでGKと1対1になったFW鄭大世がシュート。そのシュートはGK楢崎がはじくが、つめていたFWジュニーニョが無人のゴールに流し込んで逆転に成功する。
後半11分に名古屋はMF小川とFW杉本を投入し反撃に出るが、川崎FのGK川島の好セーブもあって同点に追いつくことはできずに終了。結局、2対1で川崎Fが勝利した。
■ 復調するジュニーニョ
川崎Fはこれで高畠監督になってから2連勝となった。ようやく攻守両面で落ち着きがみられるようになった。
特に、FWジュニーニョの調子が上がってきたのが好材料である。今シーズンのFWジュニーニョはフッキの猛威に悩まされたのか、開幕から精彩を欠いており、第7節までノーゴールが続いていたが、柏戦でPKでの初ゴールをマークすると、この試合で待望の流れからのゴールをマークした。
ゴール以外でも、開幕当初はボールを受けた時に雑なプレーが目立っており、ダイレクトで簡単に味方に叩こうとしてパスミスとなり、相手にカウンターアタックを許すケースが多かったが、この試合はしっかりとボールをつないで前線で起点となった。
FW鄭大世の成長も著しいが、やはり川崎Fが躍進するためにはFWジュニーニョの力は不可欠である。FWジュニーニョの調子が上がってきたのは、いい傾向である。
■ 新しいオプション
川崎Fは高畠監督になってから、大分戦、柏戦、川崎F戦の3試合で新人のMF菊地をスタメンで起用。MF菊池、MF中村憲、MF谷口のトリプルボランチ気味の布陣を採用しているが、ようやく違和感なくスムーズに回るようになってきた。
トリプルボランチの最大の利点はMF中村憲とMF谷口の攻撃力を生かすことであるが、事実、この名古屋戦でもMF中村憲がゴール前に侵入するケースが多く、危険な香りを醸し出していた。
このトリプルボランチ気味の布陣に加えて、トップ下にMF大橋が入るオーソドックスなタイプもあるが、MF菊地とMF大橋をチェンジするだけで、全く別のチームになって、相手の事情や試合展開によって使い分けることができる。昨シーズンまではトップ下を置くスタイルが一般的だったが、今後、どのように使い分けていくのか、注目すべき点である。
■ ピクシーの得た収穫
名古屋としては連敗を喫したことで首位を明け渡すことになった。確かに連敗は上位争いということを考えると痛いが、後半途中にMF小川とFW杉本を投入し、DFバヤリッツァとMF三木のポジションを入れ替えた後の時間帯は、完全にいい時のグランパスらしいサッカーが出来た。これは大きな収穫である。
この試合で確認できたことは、以下の3点である。
・メンバーが揃えばいいサッカーができる。
・スタメンとサブにはまだ差はある。
・バヤリッツァの右サイドは使えそう。
名古屋は開幕間もない時期にもかかわらず、すでにベストと言える11人が確立されている。これは、チームとしては強みでもあり、弱みでもあるといえる。が、考えてみると、名古屋は第4節の大宮戦でもスタメンを入れ替えて試合に臨んでいる。通常は、勝っているときはメンバーを動かしたくないものであるが、それでも開幕から適度に休息を与えつつ、サブ組がモチベーションを保てるように気を配り、選手層が厚くなるようにチャレンジを続けている。この試合は川崎Fに敗れたが、シーズンが進むにつれて効果を発揮しそうな選手起用である。
■ サイドバックのバックアップ
現時点での名古屋の一番の課題といえるのが、右のDF竹内と左のDF阿部という両サイドバックのバックアッパーが見当たらないことである。第2節ではDF青山隼が右で起用されたが、この試合は大分から獲得したDF三木が右で起用された。しかしながら、ともに効果的な働きはできなかった。
ピクシーのサッカーは両サイドバックの攻撃参加が戦術上のキーになるが、DF竹内やDF阿部の役割をこなす選手はJリーグ全体を見渡してもなかなか見つからないだろう。だから仕方のない部分はあるが、この試合の後半途中に右サイドバックのDF三木とセンターバックのDFバヤリッツァのポジションを入れ替えると、そのDFバヤリッツァが積極的な攻撃参加を試みて、竹内の代役としての可能性を示した。
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